May 07, 2012
第217号 天頂の囲碁の実力が証明された!
| 3年前の夏に初めてこのメルマガで紹介した 囲碁対局ソフトの「天頂の囲碁」。 バージョンアップを重ね、昨年の夏には 「天頂の囲碁3」となりました。 「天頂の囲碁」というのは商品名で、 プログラム名は「Zen」といいます。 先月、武宮正樹九段がこの「Zen」と対局しました。 対局棋譜図とその対局結果及 び最近の囲碁対局ソフトの開発状況等について、 日経新聞の4月17日の夕刊に記事が載っていました。 日経購読しているのに見逃した人は、 古新聞の束から探してみてください。 チリ紙交換に出していないことを祈ります。 購読していない人は、是非、図書館などでコピーを入手 してみてください。 さて、対局結果ですが、 最初、Zenに5子置かせて対局し、Zenの勝ち。 これも予想外でしたが、 4子に減らして対局するも、Zenがなんと19目も 勝ってしまいました。 トッププロに4子で勝てる。 この強さはアマ6段レベルです。 この記事の中で私が気になったのは このソフトの思考法です。 最近では他の対局ソフトでも採用され始めた 「モンテカルロ法」です。 モンテカルロ法は確率重視の考え方で 終局までの図を瞬時に数千通りも作って、 その中で最も勝つ確率の高い手を選ぶという方法です。 この方法の採用によって、 遅々として進まなかった囲碁対局ソフトの強さが一気に 4子も5子も上がっています。 それまでの対局ソフトの一手ずつ評価をしていた思考との違い を考えたとき、 私たち人間が打つ時にも、あるいは勉強する時の考え方にも 参考になる点があることに気が付きました。 このソフトの強さは、進行に合わせて一手ずついい手を考える 部分思考ではなく、終局図まで追う思考・大局観にあるのです。 私たちは瞬時に数千通りも変化を考えられないし、 その数千通りの図の勝つ確率もインプットできません。 しかし、 プロ棋士の思考や経験則は Zenの先を行っているということです。 Zenの開発者は Zenをトッププロレベルにするには 今の延長線上ではだめで何か大きな発見が必要 と言っています。 そしてそのためには10年かかると言っています。 何か大きな発見とは何なのか。 また、眠れなくなりそうです。 |
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April 19, 2012
第216号 強い人のマネをする
| 囲碁が強くなる方法って、いったい何でしょう。 囲碁を打つ人なら 誰もが考え、 誰もが結論を得ているはずです。 それは 強い人のマネをすることです。 たとえば あなたが囲碁の初心者でも 基本定石を1つでも2つでも知っていれば 定石をまったく知らない 東大卒のどんなに頭の良い人にでも 圧倒的に勝つことができます。 それが定石の威力です。 定石は強い人たち、つまりプロ棋士の 知識の結集です。 これをマネして強くならないわけがないのです。 ・・・と、 ここまで分かっていても、 定石を勉強しなくてもいい理由を あなたは探していませんか? 暗記してもしようがないしね。 ・・・もちろんです。 なかなか覚えられないしね。 ・・・わかります。 楽しくなくなっちゃうよね。 ・・・ごもっとも。 忙しいしね。 ・・・そうでしょう。 定石を覚えて2目弱くなり、 なんて囲碁格言もあるしね。 ・・・それは格言じゃなくて川柳でしょ。 と。こんな具合に。 それって、ただのナマケモノ。 こんな気持ちを抑えて 一生懸命、定石を覚えたとしましょう。 定石を覚えたら強くなっているでしょうか。 否です。 だから余計勉強したくなくなっちゃう。 それは定石の学び方が間違っているのです。 本で読みながら 頭の中でだけ 勉強していませんか。 高段者ならそれでもいいかもしれません。 そうでなければ、 本で読みながら 碁盤に実際に並べながら勉強して下さい。 そして 定石の手順を覚えることを 定石の勉強だと錯覚しないで下さい。 定石を学ぶということは 定石の手順を覚えることではありません。 定石の意図することの意味を理解することが 定石の勉強です。 定石の意味を理解できれば、 定石の手順通りに打ってはいけないこともある ことに気が付きます。 定石の手順と言うのは 定石の意味することを ある前提のもとで打てばこうなる、 ということを手順に示したものです。 ある前提とは、その定石で打たれる石以外の石が周囲にないことです。 だから 実戦において、周囲に自分や相手の打った他の石がある場合には、 定石の手順どおりに打っても成功する保証はないのです。 様々な局面において、 定石の意味することを汲んで 打つ手を考えて打つのが定石です。 もしかしてあなたは、 どんな状況でも 覚えた定石の手順どおりに打っていませんでしたか。 それでは定石の心が泣いています。 |
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March 31, 2012
第215号 あなたの棋力は周りの人の棋力の平均です
| お金の話、好きじゃないんですが、 「その人の年収は その人の周りの人の年収の平均である」 という有名な話があります。 えっ、そうなの? そうかな? 何で? へェ~、と思ったかもしれませんが、 実はこれは当たり前の話なのです。 サラリーマンなら、周りの人 つまり、先輩と後輩や友達の年収を平均したら 見事に自分の年収に一致します。 新入社員が社長と友達、なんてこと普通ないですから。 新入社員のまわりに社長や専務がうろうろしているなんて ことは普通はありません。 自由業の場合でも、 年収1億円の人と 年収300万円の人 が会合を開いたり、 いっしょに飲みに行ったりすることは ありません。 だって、話、合わないでしょ。 年収300万円の人は常に稼げない理由を探します。 景気が悪いから。 政府の経済政策が悪いから。 円高だから。 しまいにゃ、 国民がバカだからうちの会社の商品を買わない・・・ なんて。。。 マイナス光線を発射しまくります。 そうすることによって 自分を正当化しようとします。 年収1億円の人は常にお客様に喜んでもらえるかを 考えています。 年収300万円の人のマイナス光線を浴びたくありません。 だから、 その人たちと話をしたくありません。 年収300万円の人は自分がみじめなので 年収1億円の人の集まりの中に飛び込みたくありません。 だから両者が会合することはないのです。 逆説的にいえば、 高収入になりたければ、積極的に高収入の人と交わりなさい、 と言うことになります。 感化されて自分も頑張るようになるからです。 このような人生の縮図は囲碁にも当てはまります。 囲碁の場合も 同じ棋力の人同士が集まりやすくなります。 級の人が集まると、 なかなか強くならないね~ 楽しければいいよね~ 勝とうとすると疲れるよね~ ほどほどでいいよね~ 強い人と打ったって、負けて気分悪いだけだよね~ 強い人、僕らをバカにしているみたいで感じ悪いよね~ 見事なまでのマイナス光線のオンパレード。 強い人の中に飛び込んで 負け続けなければ、自分も強くはなれない、 ということにはやく気がついて欲しいのです。 |
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March 20, 2012
第214号 あなたの目標は何ですか?
| 上達するためには、 詰め碁をやらなければならない。 手筋を知らなければいけない。 布石の勉強も大切だ。 目標を設定してそのためには何をしなければならないか? を設定し、やるべき学習を進める。 囲碁に限らず、スポーツでも仕事でも、他の趣味でも 同じことですが、 これが目標を達成するための科学的な考え方です。 スポーツなら目標は勝つこと、記録を出すこと。 仕事なら目標は売上や利益を増やすこと。 囲碁なら目標は上達すること。 その目標は人によって、 10級になることだったり、 初段になることだったり、 6段になることだったり するわけです。 ここまでいいでしょうか? 上達するということは 「結果」です。 実は結果というのは私たちひとりひとりの人間には コントロールすることができないのです。 結果には世の中の森羅万象、すべてのことが影響します。 だから、 「結果」を目標に設定し、そのために必要な実行事項を決め、 それを実行しても必ずしもその「結果」を得られるという保証はないのです。 想定外のことがいくらでも生じます。 まず、上達のために必要な囲碁の本を決めます。 ○○さんが推薦していたこの本を読んでみよう。 でも、その本がいい本ではなかったり、 いい本だとしてもあなたには難しすぎたり、 分かりにくかったり 合っていなかったり。 それは推薦してくれた人の責任ではないですし、 その本の著者の責任でもないですし、 もちろん、あなたの責任でもありません。 また、勉強したいと思っても、 飲みに誘われて断れなかったり、 仕事が忙しくなって囲碁どころではなくなったり、 家族の事情でそれどころではなくなったり、 そんなこんなで疲れて勉強する気になれなかったり。 要するに、 結果目標は誰だって、自分でコントロールできないのです。 どんなに努力したって できないことはあるのです。 その結果、一向に上達せず、 ストレスがたまり、 自己嫌悪に襲われ、 負けるとさらに自己嫌悪に陥って 負けるのがいやで、怖くて 対局さえしなくなる。 上達するという「結果」を目標にすると 往々にしてこういうことになりがちです。 何がいけなかったのでしょうか。 「結果」「上達」「勝つこと」 が目標の人は生涯、ストレスに見舞われた人生を過ごすことになります。 実行すべきことは同じですが、 目標を自分でコントロールできない「結果」に置くと こういうことになります。 実行すべきことは同じでいいのですが、 目標は「結果」に置くのではなく、「心」に置きましょう。 つまり、最終的な目標は「上達」ではなく 「楽しむこと」のはずなのです。 楽しめれば、目標も達成できます。 楽しければ、負けてもストレスはたまりません。 ○○さんと楽しいひと時を過ごせたと 思えれば、負けても、楽しく思えるのです。 勝つことが目的ではなく、 楽しむことが目的なら それが可能です。 囲碁が好きという事は そういうことでもあるのです。 勝ちたいだけの人は 囲碁が好きなのではなく、 「勝つこと」が好きなのです。 だから、囲碁がダメなら 将棋、麻雀、パチンコ、競馬、オートレース とすべての勝敗あるイベントに手を付け始めます。 囲碁が好きなら 楽しむことを最上位目標にしましょう。 そのために強くなる。 そして強くなるために勉強する。 という三重構造が成り立ちます。 楽しむことが最上位目標なら 負けてもストレスがありません。 ストレスがなければ続けることができます。 そして楽しむことを目標にしたからと言って、 上達できないわけではありません。 楽しむことが目標でも上達はします。 いや、ストレスがない分、その方が最終的には上達もするのです。 |
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March 08, 2012
第213号 妄想のすすめ
| 私は中学生のころ 空想科学小説をずいぶん読みふけりました。 タイムマシンで時間旅行をしたり、 月や火星、金星に探検に行ったりする話に すっかり夢中になったものでした。 その後、まもなく私が高校生になった時に 人間を乗せてアポロ11号が月に到達したので、 月旅行は空想ではなくなってしまいました。 アポロ11号が月に人類を立たせたのは1969年。 すでに40年以上を経過しているのですが、 その後、米ソの宇宙開発競争が終焉し、 ほとんど進展がないため、 本当は人類は月などへは言っておらず、 あれはサハラ砂漠で撮影した映像だという うわさまでまことしやかに伝わっています。 1度だけだと 人間は信用しないんですね。 囲碁も1度勝っただけじゃまぐれだと 思われ、強いとは思ってもらえません。 話が脱線しました。。。 要するに空想とは 実現するはずのないことを想像することです。 さて、あなたが好きな女性や男性と お付き合いすることを想像することは 空想ではなく、 ”妄想” です。 タイムマシンで未来に行くことよりは はるかに可能性があります。 妄想すると、 脳が無意識にその方向に行動するように 体に指示を出すようになります。 そこにチャンスが到来すれば 実現する可能性があります。 妄想しなければ、 つまり、 そんなことはあり得ないとあきらめていれば、 チャンスが来ても 気が付きません。 上達することを 妄想してください。 いえ、恋愛テクニックの上達ではなく、 囲碁の上達です。 あなたが今20級でも 初段になりたいと 妄想してください。 そう、妄想していれば、 囲碁サークルや勉強会の誘いがあった時など、 すぐに検討するでしょう。 上達の機会を俊敏にとらえることができます。 でも、漠然と囲碁をしているだけだと、 上達する機会があっても あなたの脳が反応しないのです。 妄想、それは心の準備です。 初段になりたいと妄想してください。 高段者になりたいと 妄想してください。 妄想なきところに 道は開きません。 |