February 07, 2010
第156号 お前には無理だよ
| 「お前には無理だよ」と言う人の言うことを聞いてはいけない。 私が40歳から囲碁を始めた時、 初段は無理だよと言われました。 もちろん、囲碁は若い時から始めたほうがいいのは 間違いではありません。 でも、日本では勉強の妨げになるからと、 教育熱心な親は中高生の囲碁は禁止するでしょうね。 日本より囲碁が盛んな韓国では 囲碁は頭の働きを良くするから 学校の成績も良くなると言われ、 子供に囲碁を習わせる親も多いそうです。 そういう子供たちから 多くのプロ棋士が輩出されるため、 日本と違い、韓国囲碁界は盛況です。 でも、それは光の部分。 影の部分も認識しなければ 事実を正確には捉えられないでしょう。 囲碁をすると、学校成績も上がる・・・ 間違えてはいけません。 これは明らかに嘘です。 考えてもみてください。 自分をコントロールすることのできない 子供が囲碁を覚えたら、夢中になって 学校の勉強なんかするはずありません。 囲碁に夢中になれば、 学校の成績はみるみる落ちて、 挙句、 プロ棋士になれるのはごく一部で、 ほとんどの場合は まっとうな人生を踏み外して、 フリーターになってしまうのが関の山です。 夢のない話をしてしまいましたね。 つまり、 プロ棋士を目指す人は特殊なんです。 アマチュアで囲碁を楽しむのなら 40代からでも遅くありません。 幸運にも学生時代(大学)に囲碁を知って、始めれば上達は早いですが、 学生時代は勉強し、 人生をしっかり構築してから 始めても遅くはないのです。 40代どころか、定年退職した60代からでも 遅くありません。 遅くありませんというのは 楽しめるという意味とともに 有段者にもなれますという意味です。 しかし、 そのとき聞こえるのが冒頭に記した 「お前には無理だよ」 この声に洗脳されると 初段にはなれません。 「お前には無理だよ」と言う人の言うことを聞いてはいけない。 自分が初段になれなかった人は 他の人にも初段になって欲しくないのです。 同じく初段になれなかった友達が欲しいのです。 あるいは、残念ながら 有段者でも、若い時から始めてやっと有段者になれた人の中には 40代やら50代やら、まして60代から始めたひとに たやすく初段にはなってほしくないという 嫉妬の気持ちを持つ人も少なからず存在します。 囲碁を若いときから始めて、 強くなれた人は、それはそれで問題ありませんが、 遅く始めた人が もっと早く囲碁を始めればよかった と後悔する必要はまったくありません。 むしろ、 人生の礎を築いた 40代以降から囲碁を始めた人は 賢い選択をしています。 あなたがもし、そうなら、 「お前には無理だよ」という声は聞かないでください。 40歳から囲碁を始めて初段(以上)を達成した人間がいる という事実を頭に入れて、自分に置き換えてイメージしましょう。 この11月で 「囲碁大好き」は発行7年目に突入。 40代以降など 遅く囲碁を始めた人の初段達成にも力を入れて 応援していきます。 どなたでも 学習法などについての 相談メールはいつでも受け付けています。 |
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January 11, 2010
第155号 「天頂の囲碁」の実力
| 過去最高棋力の対局ソフトという呼び声の高い 「天頂の囲碁」ですが、果たしてその強さはどの程度なのか、 いごっちが検証してみました。 先週の日曜日でしたか、先々週の日曜日でしたか。 日経新聞に「天頂の囲碁」の広告が載っているのを見つけました。 たぶん、三大新聞には広告が載っていたのではないかと思います。 忙しくてすぐ買いに行けなかったのですが、 2~3日前、ネットで買って、対局してみました。 このソフト、KGSで1d(初段)で打っているということですが、 購入したパッケージには 最高棋力2段を実現! と書いてあります。 強さは8段階設定できるので、 そのうち、一番強い設定が2段という意味のようです。 私が試したのは2段の設定です。 開発したのは尾島さんという日本の方で、 その説明では、このソフトの特徴は、 「中央の模様を重視する個性的な棋風」 「相手の弱い石を攻める力強さ」 「人間と対局している感覚」 ということです。 さて、私の感想ですが、 強さに関しては 他の対局ソフトを圧倒しているとまでは言えないかもしれません。 今でも10年も前に開発された 「手談」というソフトの強さが最強かなという気がします。 ただ、「手談」は何局も対局すると、パターンが尽きて、 次の一手が想像できてしまうことがあったのですが、 この「天頂の囲碁」は変化のバリエーションが多く、 今のところ同じパターンはあまり見えません。 その分、人間と対局している感覚が得られるのかもしれません。 (数多く対局すれば、やはりパターンが見えてくるのでしょうが・・・) 棋風ですが、 開発者の説明通り、 模様志向がかなり強いです。 どんどん押してくるので、 負けじと押し返しているうちに 厚みを作られて、大きな模様になっているのに 気付いた時はもう遅く、 模様を地にされたらまったく勝てません。 こちらの弱いところは必ず攻めてきます。 ときどき、フェイントをかけて、 攻撃をやめたと見せて、 また戻ってきて攻めてくるところなんか、 人間っぽいです。 ただ、開発者は言っていませんが、 守りは弱いです。 ぜひ1度対局してみてください。 |
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December 27, 2009
第154号 逆算の発想~ゴールから決める
| 囲碁を始めたからには 有段者にはなりたい。 誰でもそう思います。 でも、 多くの人が間違えるのは、 自分が今できることからゴールを決めてしまうことです。 えっ、 でも普通そうでしょ? って思ったでしょうか。 今自分が仕事をする時間、睡眠時間、飯食う時間、家族との時間、 ほかの趣味に使う時間・・・ などを引くと囲碁の勉強に当てられる時間は○○時間(分、OR 秒)。 そうすると、その時間でどんなに頑張っても有段者にはなれない。 5級くらいまでいけばいいか・・・ のような思考になっている人が非常に多いのです。 これは敗者の思考です。 自分が今できることからゴールを決めてはいけないのです。 この思考を続ける限り、 目標は達成できません。 少し大げさかもしれませんが、 何かに成功した人たちの思考は まず、最初に目標を決め、 その目標を達成するためには何をしなければならないかを考え、 それに合わせて 今、現在の生活パターンを変えていくという 目標先行思考です。 たとえば、 初段になるために1000時間の勉強が必要なら 1年で初段になるためには1日3時間弱の勉強時間を確保する 必要があるわけです。 ならば、 他のために使っている時間の無駄をけずって、 囲碁の勉強時間に利用するなどの方策を採るということです。 だからと言って、家族サービスをやめて囲碁に没頭しろ、 ということではありません。 ましてや仕事をおろそかにして囲碁時間を作れ、 ということでもありません。 スケジュールとスケジュールの合間の20分、30分・・・ 時間つぶしにパチンコなんかしないでください。 まあ、パチンコするのは勝手ですが、 私はそういう人は相手にしません。 通勤時間にマンガなんか読まないでください。 まあ、マンガ読むのは勝手ですが、 私はそういう人は相手にしません。 いい年した紳士が電車の中でマンガ読んでるの 結構、カッコ悪いですよ。 せめて、日経新聞読むか、 簡単な死活や布石の本や問題集・・・ そうした教材を日ごろから用意しておくと 時間が無駄になりません。 すべては心がけ次第。 何も努力をしないで 「上達しないんですけど。。。」 なんて言うのはやめましょう。 |
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December 07, 2009
第153号 囲碁上達のための対価
| 何かを得るためには 同等の対価の支払が必要です。 たとえば、あなたが車を買えば、その対価として 150万円とか200万円とかの お金を支払います。 逆にお金を得るためには たとえば、 会社から給料をもらうために あなたの労力と時間を支払うわけです。 こういう経済計算は理解できても、 趣味の世界のことになると とたんに理解できない人が増えてしまいます。 たとえば、 囲碁強くなりたいんですが・・・ と言いながら、対価を払おうとしない人 いませんか。 囲碁上達のためにも、 それなりの対価が必要です。 その対価は お金とは限りません。 ・時間だったり ・あなたの努力だったり するわけです。 この3つをすべて支払えば鬼に金棒です。 有段者はこの3つをすべて相当支払っています。 どうしたら上達できますか? と質問してくる級位者は ほとんどの場合、3つのうちのどれかをケチっています。 ひどい場合は3つとも支払っていない場合がありますが、 はっきり言って、厚かましすぎます。 時間は必ず支払わなければなりません。 努力もゼロというわけにはいきません。 唯一、ゼロでも行けそうなのがお金です。 でも、お金なしでは、その分、相当の時間と努力が必要です。 お金と努力・時間はある程度 互換性があります。 いい本があったら それをお金で買い、 自分で知識を集める努力を減らすことができます。 本に書いてある知識を 自分で見つけようとしたら、莫大な努力と時間がかかります。 あなたは定石の本を買わずに 自分で定石を作りますか? お金は努力と時間を調整するために使うものです。 でも、お金さえあれば上達できるというものではありません。 販売されている教材というものは 時間と努力を節約するために存在します。 努力と時間という対価をまったく支払わなければ お金を何億円払おうと、上達はしません。 時間、努力、お金 この3つを自分の事情にあわせてうまく配分して 使うことが最も早い自分なりの囲碁上達法になるわけです。 |
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November 22, 2009
第152号 定石が必要なわけ
ヨミと定石、 あなたはどちらが大切だと思いますか? 究極の選択みたいで、意地悪な質問ですね。 そりゃー、両方とも大切です。 でも、 どっちが好きですか? と訊けば 級位者のほとんどの人が「ヨミ」 と答えるでしょうね、たぶん・・・ 初級者から中級者の多くは詰碁が好きです。 楽しいですから。 なぜ楽しいかといえば詰碁はヨミを問う要素が多いからです。 ああでもない、こうでもない・・・ あっ、解けた! 解けたときの快感といいいましょうか、 達成感といいましょうか。 片や、定石が好きな人って・・・ あまりいません。 ・・・よね? なぜか? それは 定石は覚えるもの、という暗記のイメージが強いためだと思います。 実はヨミと定石は補完関係があります。 対局時間が無制限で、 対局時間中にすべてが読み切れるのなら、 はっきり言って定石なんかいらないのかもしれません。 お互いのヨミとヨミ。 結果を見てどらのヨミが正しかったでしょう、ということで決着がつきます。 事前の勉強なんか必要ないのです。 行き当たりばったりの対局ばかりで、 そこには進歩もなく、 努力も不要。 囲碁なんてつまらないゲームになってしまいます。 限りある時間だからこそ定石は必要。 定石はヨミを途中まで補完するものです。 そこはもう、研究されているから 毎対局ごとに繰り返すのはよそうね。 その先の変化をヨミ合いましょう。 ということです。 囲碁は人生と同様、 時間が限られた中で行うからこそ真剣にもなり、 楽しいのです。 永遠に生きられるのなら 仕事だって、勉強だって、囲碁だって、 いつでもできる。 なにも今、囲碁をやらなくたっていい。 やるとしても、 ダラダラと何千億局も打てば そのうち定石もまぐれで打てるようになる。 定石なんて勉強しなくたって、いい。 これって、天国でしょうか? 私には果てなき地獄のように思えるのですが。 |
