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May 26, 2008
第114号 チリも積もれば山になる?
時間があまりとれないんですが、コツコツやれば上達しますか? という質問をよく受けます。 回答は「はい」でもあり、「いいえ」でもあります。 チリも積もれば山になる、ということわざがありますが、 このことわざ、誰が作ったんでしょうか? これは努力を続ければ成果が出る、という努力を推奨することわざだと思うのですが、その意味で私はキライなことわざではありません。 でも、真実を言うなら、 チリはいくら積もってもチリです。 チリが積もって山になることは絶対ありません。 論より証拠、 私の部屋、1年掃除をしていませんが、山はできていません。 (キタネェ~) どこかで災害が起きたときに国民の一人一人が1円ずつ寄付すれば、 1億2千万円集まります。 チリも積もれば山になる、というのはこういうときに使います。 あなたが、毎日1円ずつコツコツと100年間、貯金しても、 36,500円しか貯まりません。 でも、たとえ毎日1円ずつでも 1億2千万人のその貯金の利子(金利1%)に税金2割を課税すれば、 100年で87億円の税収になります。 チリも積もれば山になる、と言うのは たぶん、為政者(国を治める人)が作ったことわざでしょう(笑) ひとりで行う行為の場合は、 量より質で考えなければなりません。 たとえば、 毎日1円貯金したお金はそのまま貯めずに、 その365円で毎年1回家族の記念写真を撮 りましょう。 100年後の36,500円より、よっぽど価値のある財産になります。 囲碁を勉強するなら とにかく1日10分勉強しましょう、 と言うだけではだめなのです。 質の悪い勉強をいくら積み上げても上達しません。 暗記ではなく、なぜか、を常に考えながら 自分のレベルにあった棋書を少しずつでいいから攻略しましょう。 きっと、1年後には4~5級ランクアップしています。 |