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第135号 囲碁戦略論~信じる力

かつては冬場のスポーツといえば、スキーのジャンプ!

だったんですが、

日本人選手が活躍しなくなるとテレビでも放送しなくなるし、
すっかり忘れられているようです。


最近のマイブームは女子フィギアスケート。


2008年のグランプリファイナルでは出場6選手のうち日本人選手3人
という層の厚さ。


やはり日本人選手が活躍するスポーツは応援し甲斐があります。


その女子フィギアスケートを見ていて、勝つための2つの戦略があること
に気がつきました。


ひとつは浅田真央選手の採る高度な技にチャレンジして高得点を狙う戦略。
アルベールビルオリンピック銀メダルの伊藤みどり選手もこのタイプ。


もう一つは、韓国キム・ヨナ選手の採る
技の難易度を抑えてノーミスの完璧な演技で高得点を取る戦略。
トリノオリンピック金メダルの荒川静香選手もこのタイプでしたね。


前者は失敗すれば下位に甘んじなければならない危険もありますが
一発勝負の魅力と潔さもあり、
技の成功率を高めれば、敵なし状態になります。


後者は前者の選手の失敗を待つ、やや消極的な戦略で、
一般に評判は悪く、人気はないのですが、


私の個人的な嗜好からはきらいではありません。
理由は意外と勝つという目的の成功率が結構高いからです。


さて、囲碁の戦略としては何か参考になる視点はないでしょうか。

大きな大会で一発勝負で勝たなければならないスポーツ
と囲碁では同じ基準では考えられません。


囲碁では大会で勝つというより、
全体の平均的勝率の高さが強さの基準になるからです。

ということは、一発勝負より
「勝つ確率」が重要になります。


勝つ確率の高い手が一番よい手であるという仮説。
あなたは信じますが?


面白い手や奇抜な手、工夫した手。。。

これらは魅力的です。


プロのタイトル戦などではしばしば解説者がいう

「こんな手があったんですね」的な起死回生の一手。


でも、「確率の高い手」の積み重ねがなければ

起死回生の一手を打つ場面にたどりつくこともできないのです。

「確率の高い手」は意外と平凡。

あなたの知っている手ばかり。

その平凡な手を打つことは簡単です。


でも、平凡な手を打つ続けることは意外とむずかしいのです。

どうしても、もっとよい手があるように思えてしまいます。


その手で勝てるという実戦経験を積まないと
自分自身や正しい手そのものでさえ信用することができないからです。

囲碁が強くなるために必要なのは


才能や時間ではありません。

正しいと思うことを信じる精神力なのです。

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