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July 19, 2009
第143号 わかりやすさの原点
囲碁学習の中で、 わかりやすいということは、大切なことです。 プロ棋士や囲碁インストラクターの中にも、 その説明がわかりやすい人とわかりにくい人がいるのは事実です。 でも、 なぜ、わかりやすいのか? なぜ、わかりにくいのか? って考えたことがありますか? それがわかれば正しい学習法がわかります。 いろいろな側面から、また棋力によっても いろいろな考え方はあるでしょうが、 おそらく、 これが的を射ているのではないかというお話をします。 まず、わかりにくいものから指摘します。 それはプロの実践棋譜の解説。 アマの6段クラスなら理解できるかもしれません。 でも、テレビの囲碁講座も、市販の棋書もそんなのが多いんです。 初・中級者を馬鹿にしてるのか! って、思います。 わかりやすい説明をしてくれるプロ棋士の教え方を よーく分析すると、 かならず初歩の基本定石の原型をスタート基地にしています。 いきなり変化形から始めないし、 自慢げに難解定石の解説なんか始めません。 聞き手がほぼ100%知っているところを起点として 話を展開しています。 だからわかりやすいのです。 今、仮に基本をABCとし、D以降を応用とした場合、 聞き手が基本のABCを知っている人だからといって、 いきなりDから始めたりせず、 たとえば、 AからDへ BからEへ CからFへ という風に話を展開していきます。 つまり、スタートはいつも基本。 そうしてみると、 自習するときも同じ。 10級なのにいきなり初段向けの高度な棋書を読もうとする人は 挫折するのが目に見えています。 ABCのAから一歩ずつ反復しながら 歩きましょう。 |