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第163号 もしも相手がアタリに気がつかなかったら

この石取りたいなぁ。

あっ、取れるかも。


気がついたかなぁ・・・



こんなことありませんか。

と訊くまでもなく、
たいていの人が経験済みだと思います。

相手がどう打とうが取れている
というのではなく、


相手が気がつけば取れないが、
気がつかなければ取れる・・・

という場合です。
大石だったら
ちょっと、ドキドキしますね!


相手がアタリに気がつかないで、他に打ったら
気がついて打ち直さないうちに
早い動作でさっと相手の石を取ってしまう、

そういう行動をする人、けっこう多いです。


取られる立場で見ても
観戦者として見ていても
かなりみっともないです。


そもそも打ち直しや
打ち直しの懇請はルール違反なので
そんなことは心配する必要がないのです。


でも、まれに「ハガシ」をする人もいるので
はやく石を取ってしまいたいのでしょうね。


そもそもルールとして相手がアタリに気がつかなかったら、
黙って石を取ってもよいのか、という問題ですが、

ルールでは禁じられていません。

対局ソフトの中には
アタリになると

「アタリです。」
と、いちいち音声でアナウンスするものもあります。

これはルールではないけれど
マナーとしてはアタリは相手に告知するのが良いとされているからです。


私はアタリに気がつかない相手の不注意で勝ってもうれしく
ないし、それで自分の棋力が伸びるわけでもないので、

アタリを告知してしなかったことを詫びて
相手に打ち直してアタリをツイでもらっています。

そうすることで打ち直しがルール違反でないことを示し、
相手の不要な罪悪感を拭うようにしています。

ズルでも何でもないんだよ、
と認識してもらうためです。

まあ、高潔な人格者のようなことを言っていますが、
せっかくの対局をあなたのそんなドジで台無しにしないでよ。
という気持ちも半分あります。

もちろん、だまって石を取っても
非難されるものではありません。

ただ、人格は見られます。
そういう人なんだな、と。


プロの世界では気がつかない方が恥ずかしいので
告知もしませんし、
告知しないことを詫びることもありません。

囲碁の思考からいえば、
相手が気がつかなければ取れるかもしれない石を
追いかけること自体が未熟で間違った思考なのです。


そういう打ち方をして相手が気づいてツイだら、
自分の石の形が崩れていて逆に取られてしまうということ
はよくあります。


目指すべきは勝利ではなく
棋力アップです。

ただただ刹那の勝利に酔いしれても
あなたの棋力は向上しないのです。


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