トップページ > 2014年03月

第279号 最悪状態の時がその人の実力

先日、埼玉の場末・・・と言っても
それなりに名のあるホテル内のレストランで
ランチを食べました。

5~6回利用したことのある和食の店で、
今までまあまあだったのでなんの躊躇もしないで
入りました。

昨年は伊勢海老のなんとかとかいうメニューで
ブラックタイガーを使うなど、食材の誤表示と称して
詐欺まがいの行為を行う一流ホテルが次々と
ニュースで報じられていました。

ホテルで食事をするのは避けたほうがいいなあ、
とは思っていたのですが、
そのときはそんなこと、すっかり忘れていました。

ランチメニューはすずきの西京焼きでした。
ライスを一口、口に入れたとき、
ん?ちょっとやわらかい・・・

個人的にも硬めのライスの方が好きだし、
外食のライスって、どこもやや硬めのほうが多いですよね。
それに最近ではコンビニの弁当でもコシヒカリとか
使っていて、結構美味しいです。

それなのに・・・

おわんの下の方に行くにつれて
どんどんベチャベチャの柔らかいライス。

それに、
メインのすずきの西京焼きに至っては、
箸で切れないほど硬い。

結局歯で直接食いちぎりましたが、
ゴムみたいな歯ごたえで味もわけがわからない。
コンビニ弁当の方が何百倍もうまい。

クレームを付けるに値するひどさだと
思いましたが、
馴染みの店ではないのでやめました。


クレームっていうのは文句を行って弁償?
してもらうことではなくて、
気に入ってる店に落ち度がある場合に
もっと良くなってもらい、続けて通いたいと思う
ときにするものだと思うから。


この店には2度と入らないことにしました。
それほど懇意にしている店ではないし、
クレームをつけても治らないだろうと思ったからです。

店としてはクレームをつけてもらったほうが
調理場従業員の手抜きを知り、改善できるので
ありがたいはずです。
そこをあえてクレームを付けなかったわけです。

クレームをつける客より
クレームをつけない客の方が怖いんですよ。


さて、この店のランクを評価すると
どうなるでしょうか。

いままで問題なかったし、
今回は特別だったから今までの評価と平均した
評価になるでしょうか。

いえ、
たとえ今回が特殊だったとしても
評価は今回の評価がこの店やホテルの評価になるでしょう。
つまり、最低ランク。

人やサービスに対する評価は
最低の時の評価が最終評価になります。

そして一旦失った信頼を取り戻すには
何百倍もの努力が必要になります。


囲碁でも同じことが言えます。

誰でも一番いい碁を打てた時の状態を
自分の棋力だと思いたいものですが、
この考え方だと現実と大きな乖離が生じます。

どんなにひどくても
これ以上ひどい碁は打たないという最低ラインが
自分の棋力であるというのが正しい認識です。

棋力判定の方法である点数制にしても手合い制にしても、
基本的には実力の最低ラインを切り上げていく方法です。
決して、過去最高の水準がその人の棋力になるわけではありません。


また、最低ラインと最高ラインの差が大きい人ほど
知識のムラがあり、精神的な安定度が低い
ということになり、
まずはこの差を縮めることが棋力向上の
手段となります。

棋力が自己最高レベルに達すると、今度は
連敗してどんどん級が下がることがよくあります。
すると、棋力が戻るまで、前に上がった時の倍以上の努力が必要になります。
企業が一度位失った信用を取り戻す過程とよく似ています。


それが知識のムラを是正する過程であり、
精神力を安定させる過程でもあります。

対局後の検討をしてくれる対局相手は
クレームをつけてくれる客と同じ。
自分の知識のムラや対局時の迷いなどの精神的弱さ
を気づかせてくれます。


対局後の検討をしてくれない相手は
クレームをつけてくれない客と同じ。

こういう対局は勝敗が残るだけで
ほとんど自分の進歩の糧になることはありません。


対局後の検討をしてくれる対局相手は希少ですし、
貴重な人的財産です。
私ならそういう人に出会ったら
名刺交換しておきます。


また、相手の好意に依存するだけでなく、
自分が対局後の検討をしたいと相手に思ってもらえる
人になることも大切です。



囲碁 ブログランキングへ

18:36 | Page Top ▲