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第293号 囲碁は四苦八苦

シッダールタは王子として生まれ、
美しい妻をめとり、
何一つ不自由のない暮らしをしていました。

あるとき、お城から出かけるときに東門から出ると、
しわだらけの老人に出会いました。

それまで城内で老人を見たことのないシッダールタは
「あれは何だ?」
と家来に聞きました。

「あれは老人です。人はみな年をとると
あのようになってしまうのです。」
と家来が答えると、
シッダールタは出かける気力を失って城に戻ってしまいました。


また、あるとき、南門から外出しようとすると、
今度はもがき苦しむ病人に出会いました。

「あれは何だ?」
と家来に尋ねると、
「人は誰でも病気にかかります。」
と家来が答えました。
やはり出かけるのをやめて城に戻ってしまいました。


その次に、西門から出かけようとすると、
死者を囲み、嘆き悲しむ人々に出会いました。

「あれは何だ?」
と聞くと家来は
「人は誰でも死にます。人々が悲しんでいるのは
もう二度と会えなくなるからです」
と答えました。


このとき、初めて死というものを知ったシッダールタは
「では、私もいつかは死ぬのか?」
と聞き、
「はい、これだけは王子様でも逃れることはできません。」
と家来の答えを聞くと、ショックを受け、
またまた出かけるのをやめて城に戻ってしまいました。


最後に北門から出かけようとすると、
黄色い衣をまとった人に出会いました。

「あれは何だ?」
と聞くと、家来が
「あれは心の平安を求めて出家した修行僧です。」
と答えました。


人間は生きているがゆえに老いからも病からも死からも
逃れることができない・・・

「生老病死(しょうろうびょうし)」という四苦から逃れるには
出家するしかないと悟ってシッダールタは出家しました。

これはのちのブッダ、「お釈迦様」といわれたシッダールタの
「四門出遊」という出家のエピソードです。


人生の縮図のようなゲームである囲碁にも
同じように四苦があります。
文字通り、石が死ぬ苦しみ。
そして、病気になる苦しみ。

効率の低い形に打ったり、打たされたり・・・
いわゆる愚形は石の病気です。

今は強い石でも補強せずに長期間放置すれば。
老いて弱くなっていきます。
石は常に新しい石でつないでいかなければ
輝きを失います。
老いの苦しみです。


たとえ石が生きても
小さく封鎖されたのでは生きていても苦しい。
生きの苦しみです。

囲碁を1局打ち終えるまでには
このような四苦を乗り越えていかなければなりません。
囲碁を極めるつもりなら出家するしかないのでしょうか?


プロならそうかもしれません。
プロ棋士は仏門ではなく囲碁界に出家したようなものです。
でも、出家すればいいというものでもありません。

多趣味で囲碁に専念できないプロ棋士は
俗世間を捨てきれない「なまぐさ坊主」と
同じなのかもしれません。
・・・

個人的にはなまぐさ坊主、大好きですけどね。



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