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第316号 間違いはそこじゃない!


♪小作は木を切る
♪トントントン  トントントン
・・・

あの~、
小作は木を切るのではなく、
稲を刈るんじゃないですか?
そう言われて歌詞の間違いに気づく。

いや、間違いはそこじゃなくて
小作じゃなくて与作ですよ
ということなんですが・・・

これは笑い話ですが
囲碁の手直しとなると
笑い話では済まなくなります。

現実によく生じるアマチュア同士の指導ミスです。
一局の棋譜を見て行う指導碁がありますが、
普通はプロが行うもので
素人探偵がやると
的を外すことがあります。

ちゃんとプロの指導碁を受ければいいんですが
もったいないから上級者に教えてもらう人も多いでしょう。
たとえば二桁級の人なら
九子をおいても勝てない3級くらいの人に
教えてもらえば十分と本人は感じるかもしれません。
料金も安かったり、ただだったりして。

でも、もしかしたら
小作は木を切るのではなく稲を刈るんですよ
という指導を受けている可能性もあるわけです。

指導碁を行う人は一局の対局を見た場合、
まず通常は負け側の敗着手を探します。
素人指導者は定石を打ち間違えているのを見つけると
大喜びでそこを指摘します。
楽だからです。ネタ見つけた!とばかりに。

プロなら定石の打ち間違いは致命傷になりますが
アマの場合はお互いに間違い合戦をしているので、
必ずしも致命傷にはなりません。

お互いに手順を間違い合って、
結果、正しい並び方に戻ったりすることが良くあります。
もちろん、そうした間違いも指摘すべきですが
それは二次的で、根本の敗因をまず第一に指摘します。

アマの根本の敗因は
(1)A、Bのどちらを攻めるか
(2)攻めるか守るか
(3)さらに模様を広げるか、そろそろ囲うか
などの判断の岐路の場合に多く表れます。

これらは一見、間違いかどうかが分かりにくいところです。
どちらに打っても一局の碁である場合もあるし、
いやーこっちでしょと言う場合もあります。
この判断はプロでもむずかしい場合があります。

プロはどちらに打っても一局の碁と判断すれば
そこを指摘することはありません。

また、よくあるのは強引な手を打って
そこを追求されて負けた場合
その強引な手を敗着とすることになりますが

その強引な手の前に
勝敗に影響しなくても
つまらないチョンボで1~2目損していたら
挽回しようという気持ちが強引な手を誘発した可能性も高いわけです。

その場合は
勝敗に影響しない程度の小さな失敗で動揺して
大勢を判断できなくなる精神の不安定さこそ
敗着になるわけです。

でも客商売のプロはそんなことは指摘しません。
へたをすると人格否定・攻撃になりかねないからです。
あんたの情緒不安定が敗因だ~
なんて言ったしにゃ、
なんて失礼な!
っていう話になります。

・・・なりますが・・・
それが、正解なのです。

技術の間違いなんて小さい、小さい。
多くの場合、敗着は「精神」に帰着します。

プライドが高くて
それを言わせないオーラを放ちまくっている人には
本当の敗因を教えてくれる人は永遠に現れないのです。



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