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第125号 逆噴射エネルギー

経験はありませんが、
結婚するより離婚するときの方がパワーを必要とする、
という話をよく聞きます。

これはビジネスの話でも同じで、
会社を立ち上げる時よりも、会社をたたむ時のほうが
パワーを必要とします。

今まで走っていた方向と逆方向に変えるわけですから、
いわば逆噴射エネルギーを必要とするのです。
今まで走っていた方向をそのまま走るのは何もしなくても
惰性でイケるので案外楽です。

転職などもこの逆噴射に該当するのかもしれません。
今までより人生を良くしようと思えば、それなりのエネルギーが
必要とされるわけです。

囲碁も同じです。

今まで模様碁を打っていたのに、
対局の途中で急に地がほしくなって打ち方を変えれば、エネルギーのロス
が生じます。
つまり、今まで打ってきた石の価値が減少してしまいます。

囲碁の場合、部分での攻めから守り、守りから攻めへの小さい方向転換
ならむしろ必要なことであり、日常的にあることです。
しかし、通常は「模様碁」から「地に辛い碁」に方向転換するような大きな
方向転換をすると、まず勝てないといわれています。

現状がいいのか変えた方がいいのか、
それは慎重な判断が必要です。
それでも変えたほうが勝つ確率が高くなると判断するのなら、
それもありです。
可能性の全くない状態を惰性で続けるより、
わずかでも可能性のある方向に一か八か変換する決断も
時には必要でしょう。

まさに囲碁は人生の縮図。
何回でも試せるところが人生より
真剣味がないとも言えますが、だからこそ
気楽で楽しいともいえます。

囲碁で人生を何通りも試して楽しまない手はありません。


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