トップページ >囲碁エッセイ> 第140号 一手に魂を入れる

第140号 一手に魂を入れる

私の家に新聞を届けてくれる配達員の方は2人います。


ほぼ半々くらいの割合で

交替でドアポストに毎朝届けてくれます。


会ったことはないのに

なぜ2人だってわかるのか?
というと、


それは新聞の折り方でわかるのです。

配達員Aさんは4つ折りの状態から縦に2つに折って、
ドアポストにその先っちょを入れていきます。


配達員Bさんは4つ折りの状態から横に3つに折って、
ドアポストに全体の半分以上が家の中に入るくらいに入れていきます。


Aさんの場合は家の中から引っ張っても取れません。


ドアをあけ、外に出てドアポストから抜かないと取れないのです。

パジャマのまま外に出たくないので中から無理に引っ張ったら
新聞が破けました。



Bさんの配達した新聞は家の中から楽に取り出せます。

もし、
配達員をリストラしたいけど、どっちの人にしますか、


って、新聞集配所の社長に聞かれたら

迷わず、



「Aさん」

って、答えます。
だって、Bさんに配達してもらいたいからです。


誰がやっても同じように見えるシンプルな新聞配達の仕事でも
実はこれだけの差が出ます。



こんな些細なことで
人の評価は大きく変わってしまうのです。


Aさんは自分が配達したあと、
その家の人が新聞を取り出す場面を想像していません。

いわゆる

「やりっぱなし」です。


Bさんはたぶん、

その家の人が新聞を取り出す場面をイメージしています。


行動にその後の思慮が一つ加わることで

状況は大きく変わります。



惰性で行動する人には進歩がありません。


自分の行動一つ一つに魂を入れましょう。



あなたのその一手、

配達員Aさんの行動そのままに

その後のことを何も考えずに投じた手ではありませんか?


12:37 | Page Top ▲