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第141号 シンプルとイージー

囲碁上達しようと思ったらそれは簡単です。


って、言ったら信じますか。

実は日本語の「簡単」は非常に不正確な言葉なのです。
感情表現では他のどんな言語より繊細で細やかなバリエーションを持つ
日本語ですが、
論理面では表現がアバウトです。

「簡単」という日本語にはその意味を区別する他の言葉は
あまり存在しないようです。
「容易」もほとんど同じような意味ですし。


なんておおまかな言語だろう、と思っていた英語のほうが、
「簡単」ということばをその意味によって使い分けています。

それがシンプル(simple )とイージー(easy)です。

日本語には「簡単」という言葉しかないために、
シンプルとイージーを使い分けることができる人がほとんどいません。

囲碁上達の方法はシンプルですが、イージーではありません。
日本語で
「囲碁上達の方法は簡単です」
と言ってしまうと

「囲碁上達の方法はイージーです、すぐ上達できます」
と解釈してしまう人が多いのです。


簡単と言われると
時間をかけずにすぐ上達できるよ
って思ってしまいますよね。

でも、実際にはそんなことはないわけで
ある程度時間をかけて勉強しないと上達しません。


それで、
なーんだ、上達するの大変じゃないか
で、囲碁をやめてしまう人も多いみたいです。
囲碁上達の方法はシンプルですが、イージーではないのです。


囲碁上達の方法は素直に基本を学ぶことです。
それを繰り返すだけです。
その意味でシンプルなのです。


ことさら難しいことをする必要はありません。
でも、時間はかかります。


基本を繰り返して身につけるには時間が必要です。
努力が必要です。
その意味でイージーではありません。


多くの人間はたいてい怠け者なので
なんでもイージーに、すぐできたらいいなという願望があります。

でも、仕事や勉学、習い事などの場合、
簡単にできますという意味の多くは
イージーではなくシンプルであると思ったほうがいいでしょう。


あなたもすぐ英会話ができるようになります、

とか

あなたもすぐ囲碁初段になれます、


とか・・・


そんなキャッチフレーズに騙されて
教材買ってませんか。

ちまたにはそういうキャッチフレーズが溢れていますが、
まず、そんなのたいてい嘘ですから。


簡単という言葉はなるべく使わずに、
シンプルとイージーを使い分けることによって、

物事の本質が見えてきます。


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