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第168号 下手(したて)から学べ

私の知能は決して高くはありません。
でも、人に自慢できる能力が1つだけあります。
親が私に与えてくれた唯一のトビキリすぐれた能力です。

それは
誰からでも学べる能力です。
自分より経験や知識の少ない人からでも学ぶことができる能力です。

そんなの、能力といえるか?
あなたはどうですか。

大学教授や、
テレビに出ている評論家等の著名人の話は信用し、
知識に加えるかもしれません。
しかも、ノーチェックで。

でも、
どこの馬の骨ともわからぬ人の話は
無視していませんか。

職場の社長や上司の話は
ちゃんと聞いて実行するでしょう。
そうしないと仕事は進まないし、
首になっちゃいますよね。

でも、自分より若い後輩や部下、
ましてや新人から学ぼうとは思っていないでしょう、
たぶん。


どんなに優秀であったとしても
人間一人の
知識や能力は知れています。



たとえ、東大卒であろうと、
ハーバード大卒であろうと、
それだけではたいしたことないのです。

人から知識を吸収せず、
自分の頭の中だけで
物事を解決しようとする人は伸びません。


東大卒でも全く使えない人間を
私は何人も知っています。

しかし、まったく無名の大学卒で、
多少能力が劣っていたとしても
努力を続けている人は使えます。

過去の能力に甘んじないで
努力をし続け、
だれからでも学べる広いふところを持った人は
大化けすることがあります。


囲碁なら、
あなたは
上手(うわて)は教えてもらう相手、
下手(したて)は教える相手、
と決めつけていませんか。

私は棋書やビデオなどの教材
を中心に囲碁を学んできましたが、
実践対局では
上手より下手から学んだことのほうがはるかに多いのです。


上手だからといって、無条件に鵜呑みにしないで
検証する。

下手だからといって
馬鹿にしないで検討する。

上手もプロではないので間違えることがあるので
上手のいうことを鵜呑みにしないで、
機会があればプロに聞いたり、棋書で確認すること。

下手の素朴かつ基本的な質問にドキッとしたことも多々あります。
当たり前のこととして見ない振りしてきたことの中に
実は重要なことが含まれていることが多いのです。

だからこそ、
下手に教える場合は調べつくしてからにして、
決して自分の頭のなかの既存の知識だけで教えないこと。

そうすれば、
上手からも
下手からも

あなたは
囲碁を学ぶことができます。


一見、簡単そうですが、
これは性格的なこともあって、
誰にでもできる学び方ではないかもしれません。


賢者は愚者からも学ぶことができるが、

愚者は賢者からも学ぶことができない。




頭のいい人が賢者なのではなく、

誰からでも学べる人が賢者なのです。


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