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第195号 カエルぴょこぴょこ三ぴょこぴょこ

カエルをいきなり熱湯に放り込めば、
「熱っちー」
といって、飛び出します。

「熱っちー」とは言わないかもしれませんが・・・

でも水に入れて沸かすと
カエルはそのまま湯から出ようとしません。
で、結局ゆであがって死んでしまいます。

私はそんな残酷なことやったことありませんが、
古来よりそう言われています。

なぜ湯が熱くなってもカエルは逃げようとしないのか?
途中のぬるま湯状態が心地いいので
少し熱くなっても、
まだまだ、まだまだ
と、カエルには先の見通しが立たないのです。

実はこれはカエルだけの話ではありません。
私たち人間様も同じようなものなのです。

自分の勤務する会社の先行きが怪しくなっても、
倒産する前に退職して
新しい仕事を探そうとする人はほとんどいません。

結局、会社からリストラされてから、あたふたと
職安に行くことになります。

それは
サラリーマンにとっては
たとえ会社が赤字でも
給料をくれること自体がぬるま湯だからなのです。

自営業者も同じ。
自分の業種が斜陽でも
見切って、他の業種に鞍替えする人はなかなかいません。
結局最後まで頑張って、倒産して借金を抱えます。

先が分からなくても
今、なんとかなっていることが「ぬるま湯」なのです。


この人間の特性を考えるに、
囲碁で相手に勝つことなど、簡単だということに
気が付きます。

???

相手に10目与えて自分は11目取る。
すると、
まあ、1目か、競っていればチャンスはある。
相手はそう思います。

さらに、相手に10目与えて自分は11目取る。
まあ、1目か、競っていればチャンスはある。
また相手はそう思います。

これを繰り返すうちに
いつの間にか熱湯になっていて、
相手は投了するか
勝ちのない作り碁をしなければならなくなります。


いきなり相手の石を10子取ったら
相手は熱湯から飛び出し、用心して巻き返しを図ります。

たとえ1目少なくても、10目ずつもらえたら
それは心地いいぬるま湯で、
相手はそこから抜け出せません。


1目の積み重ねで勝てるのです。

50目も100目も差をつけて勝ちたい
なんて気持ちがいかにバカげたことなのか
お分かりでしょうか。

真綿で相手の首を絞めるともいいますが、
過激な戦略より柔軟戦略のほうが残酷ですが勝率は高いのです。

カエルぴょこぴょこ  三ぴょこぴょこ
合わせてぴょこぴょこ 六ぴょこぴょこ

対局の中で
1目差を何回も仕掛けます。

題して

「カエルぴょこぴょこ  三ぴょこぴょこ」戦略。


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