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第197号 壁は自分で作っている

囲碁をやっていると、上達の過程で壁が存在します。

たしかに存在します。
でも、その壁と言うのは

超えるためにはちょっと余計に工夫が必要だったり、
努力が必要だったりするという意味であって、

決して、
蹴っても、叩いても、崩すことのできない強靭な壁
という意味ではありません。

どこに壁がありますか?
と訊かれると、○○級や○級や○段ですね・・・

と答えざるを得ないのですが、それは単に私の個人的事情
にすぎません。
他の人に訊けば、××級や×級や×段ですね・・・
と答えるかもしれません。それはその人の個人的事情です。

あなたは
絶対、初段には壁があるよね~
って、思っていませんか。

難しいから、そこには絶対壁がある、と
思ってしまうのが初段の壁。

私の個人的事情を言えば、
壁は12級と2級にありました。

2級の壁で
3級に落ち、
2級にもどったあとは、
2級→1級→初段
と10勝無敗で初段に到達していて、
初段には壁はありませんでした。

つまり、
本当は10級や初段という節目にあるだろうと思われている壁
などはまったく存在せず、

自分の偏った勉強や対局によってひずんだ棋力
を是正するための試練の場が存在するだけなのです。



それは、いわば個人の事情によってできた「壁」なので、
生じる場所は人それぞれです。

上達の壁は普遍的に定位置に存在するものではなくて、
偏った勉強と対局で自分で勝手に作ってしまったものなのです。

だから、同じ2級でも
Aさんの2級とBさんの2級はまったく
異質である場合もあり、

Aさんは初段までスルスルと上がってしまう2級かもしれないし、
Bさんは一度3級、4級と降級してしまう2級かもしれないのです。

それはAさんとBさんが2級になるまで
どのような経緯で勉強・対局をしてきたかにかかっているわけです。

その二人を同じ方法で指導してしまう愚をおかさぬよう、
囲碁指導者は配慮しなければならないでしょうが、
それはできていないというのが寂しい現実なのかもしれません。


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