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第206号 名著を見抜く目

前回、号外でオークションの棋書古本をご紹介しました。
何人かの人は入手されたようです。

そんなことをしておいて、
実は私は古本は嫌いです。

だから、一応、
他人の使ったものは嫌いだと言う人は
ご遠慮くださいと書きました。

私は
ただ安いからという理由では古本は買いません。
少々の金額のこと、
インクのにおいがする新品のほうが気持ちがいいです。
しかも、本屋の店頭に並んで他人の手あかの
ついていない本をネットで購入します。

でも、
中身本位で見れば
古本には価値があるものがあります。

あなたに
紹介した棋書古本の中で、
私なりの超目玉が1冊ありました。

7番目、ラッキー7に並べた意味、
わかっていただけたでしょうか。
これでした。
↓↓↓
7 梶原武雄 「接近戦入門 」300円から

レベルは高いのですが、他の人が書いていない
基本を書いています。
接近戦というと難しそうですが、
実は基礎の基礎。

中盤戦の打ち方の本は
ほとんどが
プロ棋士が自戦譜を例にああだこうだと書いた
わかりにくいものが多い中で
中盤戦の打ち方の部分部分の基本を
わかりやすく書いた数少ない本です。

この本読むと目が覚めます。
起きていても、目が覚めます。
私が10級くらいの時に読んで感銘を受けた本です。
当時この本に貼ったフセンが20枚ほどいまだに付いたままです。

そうか、10級のころ、
こういうところがわからなくて、
こういうところに感銘したのか。。。


梶原武雄九段は2年ほど前に亡くなりました。
出版社との契約によって、ケースバイケースですが、
著者が亡くなった場合、
時間がたつと廃刊になることが多いです。


今、40代の人が15年後、20年後
定年退職して時間ができたので
囲碁を基本からしっかりやりなおしてみたいな、
と思った時にはこの本はもうないでしょう。

そうして、名著はだんだん手に入らなくなっていきます。

オークションが終わっていなければまだ買えますが、
7 梶原武雄 「接近戦入門 」
(ブログ掲載時においてはすでに落札済みとなっています。)

しかし、中古本は
そもそも1冊しかありません。
みんなが買えるけではありません。

定価でも
たかだか880円の本です。

と、新品を紹介しようと思ったのですが、
楽天でも、
アマゾンでも
新品はもう、在庫なしでした。

やはり。。。

もしかしたら、流通在庫、つまり、どこかの本屋の店頭に
1冊、ポツリと残っているかもしれませんが。。。

名著との出会いは
上達のきっかけになります。

私はこういう貴重なプロ棋士とその本、
いくつかプールしていますが、
そろそろ手に入りにくくなっているものが
増えています。

私が目を付けているのは
昭和30~40年代に活躍した一部の
プロ棋士です。

意識していなければ、
せっかく出会っても素通りしてしまうでしょう。


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