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第209号 覚えることと考えること

いろんな人がいろんなことを言うから
こんがらかってしまう・・・
って、思ったことないですか?

名前は言いませんが、
あるプロ棋士は
詰碁には2つの勉強の仕方がある
と言いました。

1つは
考えて詰碁を解くこと。

もう一つは
先に答を見て覚えること。

言い得て妙です。
わからない問題を
いくら時間をかけて解こうとしても
時間のムダ。
わからないんだから、
わからないんです。
それを考えてもムダ。

それを聞いて
15級のAさんはそれ以来、
詰碁を考えずにすべて答を先に見てしまう
ようになりました。
すべて、です。

案の定、
Aさんはいくら勉強しても上達せずに
結局、囲碁をやめてしまいました。

この誤解は
覚えることと考えることを
区別しなかったことによって生じました。

このプロ棋士の言っている、
詰碁の2つの勉強法は正しいのです。
でも、
このプロ棋士は言葉が足りませんでした。       
Aさんは理解が足りませんでした。
    
詰碁には形の急所や死活の手筋など、
あらかじめ基礎として覚えていなければならないことが
あります。

それを学ばずに、
詰碁を解こうとしても
すべての詰碁が解けません。

答を先に見る勉強法というのは
それによって基礎を勉強するということです。
その基礎を勉強したら
実際に解けるかどうか
詰碁の練習問題を解いてみるわけです。
頭を使って、考えて・・・

このときにも答を先に見てしまったら
実戦力が付きません。

正しい学習法は
基礎は覚え、応用は考える。

具体的には
たとえば、
隅の形の急所の「二の一」
を覚えたら、
その関連の詰碁の練習問題を考えて解く。

隅の狭い場所で生きるための「フトコロの広げ方」
を覚えたら、
その関連の詰碁の練習問題を考えて解く。

つまり、死活のテーマごとに
基本例題で基本を覚えて学び、練習問題で応用力を考えてつけていく。
これが死活マスターの体系化です。

難易度もテーマもアットランダムに
解いていくだけでは、
ものすごく、学習効率が悪いのです。

この正しい詰碁の勉強法を指導している
囲碁教室や棋書が果たしてどれだけあるでしょうか。

この正しい詰碁の勉強法を実践している
囲碁学習者がどれだけいるでしょうか。

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