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第232号 点と線

囲碁は点を線に発展させていくゲームともいえます。

松本清張の小説みたいでカッコイイでしょ。

隅の星や小目にポツン、ポツンと打っているときは

まさに点です。


盤上の星だけに打てばそれぞれの石が互いにもっとも遠い位置

散りばめられていて、

それぞれの石が点在している状態です。



**ABCDEFGHJKLMNOPQRST**
19┌┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┐19
18├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤18
17├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤17
16├┼┼●┼┼┼┼┼●┼┼┼┼┼●┼┼┤16
15├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤15
14├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤14
13├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤13
12├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤12
11├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤11
10├┼┼●┼┼┼┼┼●┼┼┼┼┼●┼┼┤10
09├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤09
08├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤08
07├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤07
06├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤06
05├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤05
04├┼┼●┼┼┼┼┼●┼┼┼┼┼●┼┼┤04
03├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤03
02├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤02
01└┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┘01
**ABCDEFGHJKLMNOPQRST**



これは何かといえば、九子局の置碁のスタートそのものです。


つまり、上手(うわて)の下手(したて)に対する指導碁は

下手にいかに遠く離れた点を線に繋げていくかを

学ばせる過程になっているということもできるわけです。




たとえば、4子局といっても

(1)4隅の星に置石を置いた状態


**ABCDEFGHJKLMNOPQRST**
19┌┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┐19
18├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤18
17├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤17
16├┼┼●┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼●┼┼┤16
15├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤15
14├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤14
13├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤13
12├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤12
11├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤11
10├┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┤10
09├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤09
08├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤08
07├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤07
06├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤06
05├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤05
04├┼┼●┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼●┼┼┤04
03├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤03
02├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤02
01└┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┘01
**ABCDEFGHJKLMNOPQRST**




(2)隅の小目ーシマリが2隅ある状態


**ABCDEFGHJKLMNOPQRST**
19┌┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┐19
18├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤18
17├┼┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤17
16├┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┤16
15├┼●┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤15
14├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤14
13├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤13
12├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤12
11├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤11
10├┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┤10
09├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤09
08├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤08
07├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤07
06├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤06
05├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┤05
04├┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┼┼┼・┼┼┤04
03├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼●┼┼┤03
02├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼┤02
01└┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┘01
**ABCDEFGHJKLMNOPQRST**



のどちらも数字の上では4子局です。

どちらが黒に有利かといえば、はるかに(2)のほうが黒に有利です。



なぜなら、

4隅の星に置石を置いた状態は

点が散在しているのに対して、



隅の小目ーシマリが2隅ある状態は

点から線になりかけた状態がすでに2ケ所あるからです。

しかも隅の地20目以上が確定しています。



この2つの4子局の考え方は

点を線にしていくことがいかに難しいかを意味しています。


置碁はどの棋力レベルであっても置石1つごとに1段級差があるのですが、

(2)のような置碁にしてしまうと黒が有利になってしまい、

置石1つごとに1段級差という基準が崩れてしまうので


正式な置碁としては認められていません。

(自由置碁としてトレーニング用に任意に使用されることがあります。)




点を線にする打ち方がうまければうまいほど

棋力は上がっていくのですが、



実際にはこれが非常に難しいことはすでにあなたが御存じのとおりです。


すべての石を隣に並べていくのも

一間おきに石を繋げていくのも

二間おきに石を繋げていくのも

三間おきに石を繋げていくのも・・・


それぞれ、

点を線にする打ち方の一つです。



繋げていく石の距離が狭ければ強いけれど効率が悪い。


繋げていく石の距離が広ければ効率は良いが、弱い。


囲碁は論理ゲームではなく

石の強さと効率のバランスを図る芸術です。

論理だけでは解明できない部分が多いのです。


そして、

囲碁は基本にさかのぼればさかのぼるほど、


奥が深くなっていき、決して

その本当の姿を我々には見せようとしないのです。




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