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第237号 3つの力を結集せよ

人は判断力の欠如によって結婚し、
忍耐力の欠如によって離婚し、
記憶力の欠如によって再婚する

という賢人の言葉があります。

その是非の検討は後にして、
ここでは、判断力、忍耐力、記憶力、
この3つの力が欠如すると、囲碁ではどうなるか
というお話です。

判断力、これはすべてのことに関して知力の根本です。
囲碁の場合は構想の段階から戦いや
ヨセにおける勝負の判断にいたるまで
対局の全局面において必要とされる力です。

まず、判断力がないと
一手目からどういう碁を打とうか決めないままに
雰囲気で星に打ったり、小目に打ったり、
ヘボなくせに目はずしに打ったりします。


つまり、構想を持たないまま
行き当たりばったりで打って、
不利になったら定石はずれを打ち始める。
しかも、定石大外れを・・・

これでせっかく覚え始めた定石の打ち方が
混乱してうろ覚えになります。
上達しないのではなく、棋力の明らかな低下です。

自分から棋力を低下させる行為があるとすれば
このことです。

自分は何をしたいのか、
相手がどうしたら、自分はどうするのか。
予想外の手を打たれたらどういう考え方で判断するか。
あらかじめ考え方の基準を持って対局しているか。


技術より、
こうした判断力が強さの90%を占めます。


次に、忍耐力は努力を無駄にしないための最重要能力です。
攻められても攻められても、可能性がある限り、
耐えて、耐えて生きぬくことによって
一気に勝利に結びつきます。

もう、だめだと奇手を打って自滅・・・
いさぎがいいのと自暴自棄とは違います。

一つだけ、粘るときは注意が必要です。
もう負けているのに最後まで打ち続けるのはいけません。
ただし、初心者が、
自分でダメだと気が付いていなければ仕方ありません。


もう負けていると気が付いているのに相手の間違いを期待して
打ち続けるのは、自分の棋力を失うだけでなく、
いずれは碁仲間を失う行為なので厳禁です。


3番目の記憶力。

記憶力、これは人によって、もっともバラつきのある能力です。
そして、年をとればとるほど、記憶力が衰えるのは当然で、
今は若くても人は皆、いずれ、この道を通ります。


だからこそ、囲碁には対局後の「検討」というシステムがあります。
検討によって、
記憶力が弱くても、記憶を補強し、
悪手を反省し、正して、向上していくことができます。

対局をただの時間つぶしの娯楽に終わらせないことができるのです。

ただ、この「検討」を嫌がる人が多いです。

負けた場合、勝った人の自慢を聞くのが不愉快というのがその理由です。

検討をする場合、勝った人のほうが
自慢にならないように気を使う必要があります。

まあ、
互先レベルで勝ったからって、教えるような口調で
検討をする人も人間のレベルが低いですが、

負けて人の自慢を聞くのが不愉快というのも、我が強すぎます。
どっちもどっちです。


自慢話っぽくなっても聞いてあげましょう。
というより、負けた時こそ、
話をリードして相手の思考を引っ張り出すくらいの気持ちがないと
上達できません。


以上、要するに、
判断力、忍耐力、記憶力の3つの力が欠如すると
結婚、離婚、再婚を繰り返す芸能人のようになってしまいます。


かっこいい!


というお話でした。


違う?


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