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第248号 強くなる碁の打ち方

強い碁と強くなる碁は違います。

いろいろな棋力レベルの人と打って、
今はある程度のレベルで強くても、棋力の伸びない人と
今は弱くても強くなりそうだと思う人がいます。

この勘はけっこう当たります。
基本的には、勉強している人が強くなります。

どんなに奇をてらった言い方をしたとしても
「勉強しなくても強くなる方法」
というのはありません。

あしからず・・・


でも、勉強しているのに
その割に強くならない人がいるのは確かです。

そして対局すると・・・
いえ、その人の棋譜を見るだけでそれが分かります。

勉強しているのに強くならない碁、
それは「考えていない碁」です。

定石はきちんと打てているけど、
考えていない碁です。


定石さえ打てばいいんだろうとばかりに
定石は間違えずにきちんと打てているけど、
パターンどおりに打っているだけで、

こう打ったら相手はこう打ってくるだろうな、
そしたらこう打とう、
という思考の跡が見えない打ち方です。



パターンを否定しているわけではありません。
パターンを覚えることは大切な第一歩です。

でも、そこで止まってしまうと
「考えない碁」になってしまうのです。

たとえ、定石でも、
この局面では打ってもうまくいかない
ということもあります。

それをただ、定石だから正しいはず
と思って考えずに打つと、
とんでもないことになります。

定石を知らないけど、自分なりに考えて打った人のほうが
勝ってしまうこともあります。

勉強せずに定石を知らない人に
負けるのは悔しいですよね。
何のために勉強したんだ、って。


定石は武器です。
武器をいつ、どのように使うかを指示するのが
司令官の仕事。
それが考えるということです。


定石を勉強すると、ある意味ほっとして、
その定石の力にたよってしまいたくなるのですが、
それは碁の醍醐味である「考える楽しさ」を
放棄した打ち方であるとも言えます。

手筋もしかり、

死活もしかり、

覚えた手筋で
相手の石を取れるからといっても、
取った方が悪くなることもあります。
取ったらどうなるか、そのあとも考えないといけないわけです。


囲碁は形の上では陣取りゲームですが、
内面から言えば、

相手の気持ちと先を読み合うゲームと言えます。


相手が何を考え、
何をしようとしているのかを読みながら
自分の構想を実現していく創造的なゲームです。

その囲碁の本当の本来の意味に気が付いたとき、
知識に自分の考えを加えた強くなる碁を
打てるようになると思うのです。


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