November 27, 2013
第262号 ヨセといえばサルスベリですが・・・
いつも歩いている散歩のコースの途中に サルスベリの並木道があります。 といっても、 道にサルスベリの棋譜が生えているわけではないです。 ⇒ サルスベリ 漢字で書くと「百日紅」 中国南部を原産とする夏を代表する花木で 夏から秋にかけて咲く淡紅色の花で そのため百日紅と言われているようです。 わたしがいつも通る道にはピンク色の他に、 白い花のサルスベリの木も交互に並んでいます。 サルスベリという名のいわれは 幹がつるつるとしていて 猿もスベって登れないということから 来ているようですが 「猿滑」と書くのは当て字なのかもしれません。 このサルスベリという名が 囲碁のヨセの手筋につけられているのは 囲碁ファンならだれでも知っていることです。 でも、調べてみたのですが、 このヨセの手筋にサルスベリという名がついたのはなぜか、 を説明している文献って意外と見つかりません。 今までそんな疑問、思ったことなかったんですけどね。
通常はこの黒1のように 第二線から大ゲイマにスベるヨセ をサルスベリと言っています。 先手で9目という大きさで 形に特徴があって、分かりやすい手筋のため 初級者でも良く知っている(はずの)ヨセの手筋です。 このヨセの手筋にサルスベリという名がついたのはなぜか、 まあ、そんなこと知らなくても 上達できるんですけどね。 実は散歩の道すがら この花を見て 下の方の枝が下方に垂れ下がる形が ヨセのサルスベリに似ていると思いました。 もう一度見てください。 ⇒ サルスベリ 幹の上の方の枝は上に向いているのですが、 良く見ると、幹の下の方の枝が下方に垂れ下がる形が 気のせいか、囲碁のサルスベリに良く似ているのです。 実は、囲碁のサルスベリには様々なパターンがあり、 それぞれ、その止め方が異なります。 サルスベリを打つ側からも 大ザル(大ゲイマスベリ)の方がいいか、 小ザル(小ゲイマスベリ)の方がいいか、 の判断が大切で、 大ザル(大ゲイマスベリ)の方が大きいヨセだからといって、 すべての場合にいいとは限らないのです。 ヨセの有名な手筋であるサルスベリ一つを取ってみても その基本をきちんとマスターしている人は少なく、 人より強くなる材料なんていくらでもある と思い知らされます。 |