February 07, 2007
第27号 詰碁と手筋
・・・詰碁や手筋の問題集を勉強する際の前提について・・・ 詰碁と手筋といえば囲碁の勉強の代表的な項目です。 でも初級者にはその違いをしっかり分かっている人は案外少ないのです。 本などで詰碁や手筋の問題集を勉強することが多いと思いますが、両者の違いが朦朧(もうろう)としたまま勉強していて、何かすっきりしないという感覚は程度の差こそあれ誰しもが一度は感じるのではないかと思います。 さて、これは詰碁です。 簡単すぎますね。 問題がどんな答を望んでいるか、分からない人はいないでしょう。 問題1 黒先白死
では、これはどうでしょう? 手筋の問題です。 問題2 白番です。次の一手を答えてください。
これは石を取るオイオトシという手筋の問題です。 答はL19です。 そのあとの黒の手はR18です。 そこで白P18と打って黒3子を取れるという筋書きです。 白L19のあと黒がP18にツイでしまうと白R18で黒6子を取ることが出来ますがこの想定は白にとって都合の良い勝手読みです。 。。。。 ところがこの問題を黒を殺さなければならないと勘違いすると、S18やらS15やらいろんな手を考えた挙句、解けません。 それもそのはず、この黒は3子を取られても死にません。 詰碁の場合は問題文に必ず「黒先白死」のように死活に関する要求がありま す。 これに対して手筋の問題は「次の一手」を求めるだけでその結果の両者の死活に関する結論に触れません。 この違いをはっきりさせて勉強しましょう。 ただし、まれに詰碁でも「次の一手」を求めるだけで、死活に関する結論を明示していない出題のしかたをすることがあります。 これは手筋問題なのか死活に影響する問題なのか両者を含めて考えさせようとするやや上級者向けの出題で、初級者には難しい出題のしかたといえるでしょう。 |