February 22, 2014
第274号 上達への5K
いまから10年ほど前、石倉昇九段が NHK囲碁講座を担当した時に 「上達への5K」という上達法を紹介していました。 上達法といっても具体的なハウツーものではないのですが。。。 5Kというくらいなので、 5つの方法の最初の1語がすべて「か行」 で始まるので覚えやすいです。 当時、私もなるほどと思ったので 今回これを紹介したいと思います。 (1)一つめのK=感動 プロの棋譜を見たり、講座を見たり、棋書を読んだりしたとき、 「なるほど、こう打てばいいのか!」とか、 「えーっ、こんな手があるのか!」 とか、感動したことはないでしょうか? 感動と言っても、 その程度は様々ですが、感動したことって 忘れないんですよね。 感動というとちょっとオーバーかもしれませんが、 意外だったり、鮮やかだったり、バランスが美しかったり・・・ そう感じた時に印象に残ることがあります。 それを感動と言っているわけです。 感動しなければ、 印象に残らないので 記憶にも残りません。 これをマスターしようと思えば 暗記でもしなければなりません。 暗記は苦痛です。 学生時代の数学の公式の暗記みたいです。 ごくごく、常識的に言えば、 感動しない人は囲碁の上達はとてもむずかしい でしょう。 というか、 感動できない冷静すぎる人は 何をやっても無機質です。 (2)2つめのK=好奇心 感動しても、どこかの国のかつての総理大臣のように 「感動した!」 と言っただけではダメなのです。 感動した手があったら、 対局の時にさっそく使ってみたい・・・ そして、実際に使ってみる。 そうした好奇心旺盛な人ほど上達するでしょう。 (3)3つめのK=形 よい形をたくさん知っている人ほど 囲碁は強いです。 弱い人ほど、自ら知らずに悪形を打ってしまう傾向があります。 (4)4つめのK=考え方 いい手とか、いい形とかの知識のストックは大切ですが これだけだと知識量が膨大になってしまいます。 効率的な学習には 「基本の考え方」を身につけていなければなりません。 これは、いわゆる「棋理」のことです。 (5)5つめのK=繰り返し 学生時代の勉強でも スポーツでも、 天才でない限りは マスターするために「反復練習」は必須だったはずです。 囲碁の上達でも全く同じです。 1回見ただけではちょっと配石が変わっただけで わからなくなってしまいます。 繰り返し並べることによって、 理解が深まり、知識が定着します。 ☆ ☆ ☆ 5Kの中で最初の「感動」が一番重要だと思います。 感動がスタートラインですね。 囲碁のいろいろな打ち方を見て 興味を感じたり、感動するということは はっきり言ってしまえば、 囲碁が好き ということです。 囲碁が好きではない人は 囲碁の何かの「手」を見て 感動するということはありませんし、 もちろん、上達することもないのです。 |

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