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第287号 同じ棋力でも相手に勝つ方法

負ける原因は何か。
もちろん、弱いから・・・

当たり前だと思ったでしょうか。

でも、よくよく考えてみると、
互先はもちろんのこと、
上手と対局しても下手と対局しても
置石で棋力調整されるので常に対等の戦いです。
弱いから負けるということはないのです。

そこでなぜ負けるかをあらためて考えてみます。
そう、対等の棋力なのに負ける、強弱以外の理由を。

勝敗は時の運?
これはある意味正しいけれど
そこまで言ってしまうと元も子もありません。

私の経験から言うと、
(1)棋力の偏差
(2)ヨミの根気
の2つがもっとも敗戦の可能性のある要因です。

知識の差というのは段級位をまたがる話です。
上達するには知識を増やし、実践できるように実戦
を積んで練習すれば良いのですが、
そうではなくて、同じ段級位での対局で対戦成績が悪くなった時の
理由は何かということです。

棋力の偏差とは棋力の一部を占める知識のバラツキのことです。
同じ棋力であっても
人によって強い部分と弱い部分があります。

死活は得意だよという人と
布石は得意だよ
という人がいたとするとどちらが勝つでしょうか?

死活で差が出る局面が多い激しい碁になれば
死活が得意な人が勝ち、
穏やかな進行なら布石が得意な人が勝つ可能性が高いです。

進行によって勝ったり、負けたりになります。
だからこそ、否応なしに対等の棋力になるわけです。

2番目のヨミの根気が重要です。
棋力が対等でも
そのとき、
どれだけ根気よく先を読むか。
知識を増やさなくても
それで対戦成績は変わります。

5手まで読める能力のある人でも
いつもいつも5手先まで読んでいるということはありません。
「うーん、わかんない、まあ、いいや」
で、第一勘で打つこともある、
いえ、第一勘で打つことが多いと思います。
図星でしょ?

ちょっと見ただけではわからない時に

すべてきちんと自分の能力の最大値でヨミを実行
している人って、少ないのです。
疲れますしね。。。

この場合、ヨミと言っても
プロのように時間のある限り最後まで読むなんてことは
対局時間的にも、能力的にもアマにはできません。

初・中級者なら3手のヨミでいいのです。
上級者なら5手のヨミでいいのです。
それも要所だけです。
ここで取られたらおしまいだとか、
地に大差がつきそうな競り合いとか。。。


私が10級くらいの時に
対局中にこころがけていたことがあります。

1局の中でヨミに全精神を集中する回数を
各1分程度をめやすに3回に絞りました。


1分というのは個人差が大きいので変えていいと思います。
私の場合は早打ちのほうだったので、
1分でもかなり長考しているという感覚です。

3回というのは、標準です。
本当は一手一手すべて熟考出来ればいいのですが
時間の制限もあり、
人間の集中力にも限界があるので、
熟慮の回数は多ければいいといいものでもありません。
これ以上増やすと疲労したり、
重要ポイントの識別の確度が落ちます。


逆に、体力があるから、疲れないからといっても
長考ばかりしていると対局時間が1時間をはるかに超え、
対局してくれる人がいなくなるので要注意です。

1分、3回の熟考というのは
私が実際に実行し、棋力アップの効果のあった方法です。
この時の勝率はかなり高くなりました。
いわゆるポカがなくなり、勝ち碁の取りこぼしが減少しました。

年を重ねると、このヨミが衰えます。
厳密にはヨミの力が衰えるのではなく、
読もうとする根気が萎えるのです。
「読もうと思えば読める。でも、まあ、いいや。」


だから、年配者は特に、
ヨミに集中する回数を絞るのは大切だと思います。
3回ではなく、1回でもいいくらいです。

ああ、ダメ。
若い人は3回ですよ!

若い人っていったい何歳?
って、質問が飛んできそうですが、
自分が若いと思っているうちは若いです。

ねっ?


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