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第291号 攻めと守りはどちらが大事か


「攻めと守り」はそのまま棋書のタイトルになるくらい
囲碁にとって主要なテーマです。

なぜ、攻めと守りがことさらテーマになるかといえば、
「攻撃は最大の防御」
ということわざがあるため、
それとの対比で迷う人も多いからかもしれません。

囲碁の「攻めと守りはどちらが重要か」
という問題と「攻撃は最大の防御」
ということわざは
実は次元の違う言葉で
比較して論じるべきものではないのです。

囲碁の場合、
攻めと守りはどちらが重要かと問えば、
中級者以上なら100人中100人が
「守り」と答えてくれます。

そして、
それは正解です。

ところがその答が
「攻撃は最大の防御」ということわざと
矛盾してしまうから問題なのです。

「攻撃は最大の防御」を額面通りに受け取れば、
攻撃は守りを兼ねるとか、
守りより攻めが重要であるということになってしまいます。

攻撃の意味はチャンスを活かすということです。
チャンスの時に攻めるから大きい成果を上げることができます。

囲碁においてチャンスとは何かといえば、
相手の守りが弱い時です。
相手が万全の構えをしている時に
攻め込んでも返り討ちにあう可能性が高くなります。

攻めは相手が弱い時にするからこそ効果もあり、
相手も攻め返すことができないから、自分の守りにもなるわけです。

自分にも弱いところがあり、
相手にも弱いところがある。
なら、躊躇せず先に攻めたほうがよい。
と考えるのは
攻めはチャンスの時、という発想が抜けています。

どちらにも弱点がある場合は
どちらの弱点が大きいかを判断する必要があります。

初・中級者が攻めてボロボロにされてしまうのは
(1)自分の弱点に気がつかないで攻めてしまう
(2)弱点には気がついているけど双方の弱点の大きさの判断を誤っている
(3)そもそも攻めはチャンスの時、という発想がなく、先制攻撃オンリー

のいずれかの場合です。
つまり、いずれもチャンスではないのに攻めているのです。

ただ、それがわかっても解決にはなりません。
どちらの弱点が大きいか
の判断がわからないんです、
という質問も多いのです。

何か即効のマスター法がないのか?

ということなのだと思いますが、
そんなものがあったら
誰でもプロになっているし、
囲碁がつまらなくなっているでしょう。

「ローマは1日にしてならず」
というわけで、
大局観とヨミを鍛えるべく
日々のたゆまぬ努力と研究が必要なわけです。

人の努力を貸してもらうという
超裏技もありますけどね。。。



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