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第296号 詰碁は解くのではなく作るもの

詰碁を学ぶ者のすることは
詰碁を解くことであり、
詰碁を作るのは
プロ棋士の仕事だと
あなたは決めつけていませんでしたか。

やってみるとわかりますが、
詰碁を作ってみると
飛躍的な死活の棋力アップにつながります。

これは立場変換の一種です。
黒番で、どう打ったらよいかわからない時に
白ならどう打つだろうかと考えると
意外とわかってくることがあります。
これと発想は同じです。

学生時代に
先生ならどんな問題を出したいか?
と、試験の出題内容にヤマをかけた
ことはありませんか?

ヤマをかけずに
まんべくなく勉強しましょう
なんて言われたりして、
もしかしたら、あなたは
ヤマをかけることは悪いことだと
まちがった教育を受けてきたかもしれません。

悪いのは
ヤマをかけたところだけ勉強することであって、
ヤマをかけること自体が悪いことではないのです。

ヤマをかけるということは
先生側に立って
生徒に何をわかってほしいかを考えることです。

詰碁を作るということは
詰碁作成者はどういう詰碁の急所を大切だと思っているか、
そして、何を囲碁学習者に知ってほしいと思っているかを
考えることに他なりません。

詰碁の急所が何であるかの認識がズレていれば、
作った詰碁は
初心者にも100%解けてしまったり、
逆に、誰も解けない難問奇問珍問になってしまいます。

以前、初心者の方が
詰碁を作ったので見てくれというので
拝見したら
「黒先黒死」
「黒先白生き」
という問題を作ってしまっていました。

あらゆるケースを考えるという姿勢は
良かったんですが、
この人、詰碁を全く勉強していず、
勇み足がひどかった例です。

まがりなりも自分は死活の基本的なことは勉強したよという場合は
ぜひ、自分で詰碁を作ってみて欲しいと思います。

具体的な詰碁の作成方法には
(1)古典詰碁をもとに1~3手程度加減してみる
(2)既存の問題集の詰碁の形の周辺・地中の1~3手程度加減してみる
(3)定石形を並べて、そこから黒白ともに数手を加えて打ってみる
(4)生きている形から1~3手抜いて黒先生き、白先黒死などで作ってみる

などがあります。
相手に周囲をすべて囲まれた地がある場合、
周囲のダメの数を0、1,2・・・と変えてみるだけでも
死活の状況は目まぐるしく変わります。
それで急所がどこかがわかってきます。

詰碁を作る立場になると、
急に詰碁の急所ポイントが見えてくるから不思議です。
もちろん、作った詰碁の正解が
自分の想定したもので正しいかどうかが気になると思います。

でも、問題集を作って売るわけじゃなければ
正解にこだわる必要はありません。
答が2つあったっていいじゃありませんか。

あとで見たときに答えが違っていたり
答えが2つ3つあったりすることに気がつくことがあります。

自分の詰碁作品は、保存しておいて
3ヶ月後、半年後、1年後・・・見直します。
すると、以前作った詰碁の間違いに気がつくわけです。

そのこと自体が上達のあかしでもあるし、
何級のときにどういう発想の間違いをして
いたかがわかると、
級(段)の棋力と詰碁のレベルの関係が
わかるようにもなります。

よくありますよね。
詰碁の後に
(2級}とか(5級)とか、レベルが書いてある詰碁問題集・・・

プロは自身の上達の過程、及びアマの指導の過程で、
段級位と詰碁のポイント理解との関係を把握しているから、
詰碁の難易度をつけられるわけです。
ただ、これは大まかですけど。


あなたも
詰碁作成にチャレンジしてみませんか?
よい作品を作るのが目的ではありません。
詰碁を作るという作業工程そのものが
あなたの死活の棋力を飛躍的にアップさせるのです。



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