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第48号 トータルで考える

Pさんはパソコンもプリンターも7年使って機能が陳腐化したので、この際、買い換えることにしました。

20万円のパソコンと2万円のプリンターを買うことになりました。
そして、2ヶ所のパソコンショップに行って価格を調べました。

パソコンショップAの店員が、

『20万円のパソコンと2万円のプリンタ-をセットでお買い求めいただくと、パソコンの代金20万円から1万円値引きします。』
  

パソコンショップBの店員は、

『パソコン20万円をお買い上げになると2万円のプリンターが1万円でお求めになれます。』

と言いました。


さて、あなたはどっちが得だと思いますか。

・・・・

同じに決まっているじゃないか・・・


ご明算。


頭で勘定すれば同じであることはすぐわかります。
トータルで考えればどちらも1万円得で、同じです。

でも、感情で勘定すると
プリンターだけを採り上げて
『2万円のプリンターが1万円でお求めになれます。』

のほうがプリンターを半値で買えるので得した気分になります。
これは販売心理学でよく使う理論ですが、囲碁心理学でも通用します。
部分だけでなくトータルでどうかを考えることが重要なのです。


1ヶ所で20目負けても、トータルで1目勝っていればいい。


1ヶ所で20目大勝ちすれば気持ちは良いのですが、たとえば、あとの5箇所で4~5目ずつ合計21目負ければ対局は1目負けです。


たぶん、みなさんは大石を取られたら戦意喪失でしょうが、その対価としてそれに見合う以上の大模様を手に入れることができるのなられば、戦略としても成立します。
捨石の大掛かりなものです。

初級者と上級者の差はこの局面全体を見る力です。
大局観ともいいます。
上級者は常に盤面全体に目をくばります。

初級者は1ヶ所にこだわります。
それはすべての局面で勝とうとしているからです。

ここでは負けても他で勝てば、トータルで勝てる・・・
こうしたトータル思考が大切です。


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