March 26, 2007
第52号 本物の教材
今回はちょっと現実的な話です。 私は囲碁の勉強にきちんと費用をかけています。 なぜなら意思が弱いからです。 無料で得た資料は入手しただけで満足してしまい、読まずに置いておくだけになってしまうことが多いのです。 手筋じゃあるまいし、勉強方法に「オキ」なんて方法はありません。 すぐ読んで役立てなければ何の意味もありません。 あとで役に立つかも、と思って保存しておいてもそういうものは役に立ったことがないのです。 放置せずに読みこなす強い意思があれば、費用をかけるより無料の方がいいに決まっています。 でも、有料のほうがせっかくお金をかけているのだから元を取ろうという思いが強く、勉強して効果が出る可能性が高いのです。 だから、意思を強く持って利用しないと無料サービスは結果的に役にたちません。 もうひとつ、無料サービスを利用する場合に気をつけて欲しいことがあります。無料サービスは例外なく部分的で、体系的な内容を公開することはありません。実は囲碁サブノートはその例外を作るために体系的に作成したサイトなのです。無体系なら存在意義なし、と覚悟して作成したサイトです。 無体系な勉強で飛躍的に棋力アップすることはまず、ありません。 部分的な内容の無料サイトを虫食い的に利用しても棋力は上がりません。 そういうサイトは棋力アップが目的ではなくコミュニケーションの楽しさや気分転換を求めて利用されるものと考えたほうがいいでしょう。 そういうわけで、実際には無料サービスと有料サービスをきちんと使い分けている方も多いと思いますし、それが正解だと思います。 有料サービスはサイトだけでなく、囲碁教室や囲碁雑誌、通信教育など様々なものがありますがここでも大切な注意点が一つあります。 囲碁教育業界は有料のほうが効果があることに気がついています。 だからこそ、無料サイトが乱立する中でも業務を拡大しています。 その過程で同じようなサービスでも価格差が大きく開いている場合があります。たとえば同じ某プロのビデオがA社では6千円、B社では1万5千円、ということもあります。 全く同じ内容ではないし、企画や構成、アフターサービスなどにより付加価値をつける場合もあるので一概には言えませんが、内容を吟味する必要はありそうです。 一般的には、品質は価格に比例しないということを知っておいたほうがいいでしょう。 価格も安くて、内容も良いということもよくあります。 品質と価格が比例するとしても単純に比例しないのが普通です。 品質が2倍良ければ価格は4倍になります。 それでも品質が2倍良いほうがいい、と考えるかどうかです。 本物の教材を探し当てる能力も棋力アップには重要なことです。 |