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第56号  すぐ投了する人と絶対投了しない人


囲碁大好き16号で「投了のタイミング」の基本的な考え方について少し書いたことがあります。
今回はその実践編です。

投了のタイミングが早い場合は自分さえ納得すれば、相手に迷惑をかけるわけではありません。

ただ、あまり諦めが早すぎるのもわがままと紙一重になります。
この点について私の囲碁暦の中にただ一点汚点があります。

10級のころ、日本棋院で対局していたときのことですが、50手くらいのところで簡単な基本定石を間違えて早々と大石を取られてしまいました。

自分では大石と思ったのですが、せいぜい5子か6子でした。
戦意を喪失して投了しました。

相手は勝ったので文句は言いませんでしたが、
「まだ、わからなかったのに・・・」

と、ちょっと物足りない様子でした。

これは早すぎました。
子供のころ、遊んでいるときに、盛り上がってきたところで、敗勢になるとすぐ、「やーめた」と言って帰ってしまう子がよくいましたが、
これにちょっと似ています。

自分の一方的な戦意喪失だけで投了するのはルール違反でもマナー違反でもないけれど、わがままかもしれません。
お互いがその勝敗を納得できる対局が楽しいのですから。


負けても、勝負手を打って、それを封じられたら投了するというスタイルを心がけましょう。

ところが・・・
その勝負手が思いがけず手になって逆転してしまうこともあります。

心優しき人は勝ってもあと味が悪いと感じてしまうかもしれませんが、これは正当な勝ちです。

やさしさから、つい、打ち直しましょう、などといえば、
「指導碁打ってやるよ」の意味になって
逆に相手を傷つけることになるので注意しましょう。

逆に完全に勝負がついているのに、絶対投げない人も多いのですが、これにはいろいろな問題があります。

最悪なのはたまに見かけますが、完全に負けているのにあきらめきれずにダメまで打っている人です。
私は昔これをやられたことがあります。

ダメを打っているうちにダメが詰まってアタリになることがあります。
勝っているほうは、もう勝ったと思っているし、

「投げてくれよ~まだ打つのか・・・まだ打つのか・・・」
と飽き飽きしているのでアタリに気がつかなかったりします。

そこで大石を取り上げて、
「勝ったー」

こんな勝ち方をしていると誰も打ってくれなくなるのでご注意下さい!
ほどほどのいさぎよさが大切です。


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