April 01, 2007
第58号 努力と発想
企業が1割利益を伸ばすのは大変なことです。 時流に乗った業種の場合は別ですが、そういう企業もいずれは成熟期を向かえ、利益が伸びなくなります。 売上げは頑張っても伸びるものではありません。商品の寿命、需要、経済全体の状況によって、限界があります。 確実にできることは経費の削減です。 大企業は、1人あたりの鉛筆の消費本数を制限するだけで億単位の文具費の節減が可能になります。 本当に危なくなると文具費だけではなく、人件費を削ります。 リストラです。 ある意味、合理化のための涙ぐましい努力です。 一方で、こんなことをしなくても簡単に利益を伸ばす企業もあります。 某味の素という企業が製品のビンの内蓋の穴をほんの少し大きくしただけで大きく売上が伸びたという話はあまりにも有名。 (某は何のために書いたんだ?) そして・・・ 昔、ボールペンのインクがよくボタ落ちして困った経験をしませんでしたか?いつの間にか、そういうことはなくなりましたが、 技術が進歩したんだ、と思っていませんでしたか? もちろん、それもあるでしょうが、 インクの量を減らすことによってボタ落ちを解消できたという裏話もあります。ボタ落ちする前にインクが切れればいいのです。 それによってお客からの苦情も減り、インクそのものの材料費もコストダウンできたわけです。 内蓋の穴をほんの少し大きくした・・・ ボールペンのインクを減らした・・・ これらはちょっとしたアイデアですが、誰でも思いつくものではありません。私は努力する人が好きです。でも、残念ながら、 100の努力よりも1つの天才的発想のほうがいい結果をもたらす場合があるのも事実です。 この発想というのは囲碁でいうと、手筋に該当します。 地道な努力では手筋はなかなか思いつきません。 手筋はやや天才肌の得意技。 努力家ほど手筋を苦手にする傾向があります。 でも、ビジネスほど大変ではありません。 なぜなら、手筋の基本型は先人たちが発見、まとめてくれているからです。 利用せずにギブアップすることのないよう、まずはこちらのページから始めてみて下さい。 ⇒ 手筋 |