April 05, 2007
第62号 レベルをはずした勉強は上達しない
囲碁では勉強はしないけれど対局では百選練磨、とにかく強い。 こういうタイプはけっこう多いです。 でも、本当に強い人と対局するとボロボロになります。 弱いものばかりいじめている内弁慶みたいなものです。 本などで勉強しないで、実戦で自分と同じか弱い人としか対局しないと、そういうタイプになってしまいます。 自分が勝てる相手、つまり、自分の悪手をとがめる力のない相手としか対局しないから、自分の悪手にも気がつかないのです。 でも、本での勉強が苦手な人は上手との対局をふやすことによってある程度上達が可能です。 問題なのは、これと逆で、けっこう勉強が好きで、研究しているのに上達しない人です。 一番気の毒なタイプです。 このタイプの基本的な治療法をご紹介しましょう。 まあ、そんなにおおげさなことではありません。 要するに勉強のし過ぎなのです。 ネットでも無料の教材はたくさんあります。 市販本もいろいろ出ています。 上達しない人の共通点はレベルを考えずにそれらを片っ端からむさぼっているということなのです。 業者はいろいろな棋力レベルの人に教材を売りたいので、その教材の一部を無料で公開しています。 それらを全部利用しようとするのは大きな間違い。 レベルがまちまちなのですから。 上達しない初・中級者は例外なく基本をとばして有段者レベルの勉強をしています。 自分に合ったレベルの教材を探すのはなかなか困難ですが、 高度なテクニックを追い求めるのを止めて基本に戻れば、今まで何だったの?っていうくらい上達します。 でも、それはあと戻りするみたいでなかなかできません。 上達は、やりにくいあと戻りを実行した人へのご褒美なのかもしれません。 |