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第65号  強さと品格


マラソンは人生に似ています。
囲碁も人生や生き方によく似ています。

私は人を堕落させる方法を知っています。

1千万円くらいじゃ人格は変わりませんが、億単位の金を与えると人間は確実に堕落します。

年収500万平均で40年働いて生涯賃金が約2億円。
2億円をポンと与えたら、その人は生活のために働く必要はなくなります。

あなたなら、そのときどうしますか。
遊んで暮らしますか?
2億を4億にしようとして投資しますか?

それとも、
今までどおり、上司にアゴでコキ使われながら働きつづけますか?
その判断は囲碁の打ち方に反映します。

1. リードすると、とたんに安心して、あるいは守りに入って手が緩み、あっという間に相手に追いつかれてしまう人

2. リードしていて、そのまま普通に打っていれば勝てるのに、10目勝ちを100目勝ちにしようとしてさらに勝負してしまう人

3. リードしたときに平然と今までどおり緩むこともなく、攻めすぎることもなく普通に打ち続ける人


大金を手にするということは囲碁なら大量リードすること。


囲碁なら当然3番目がいいのです。
これは技術、理論というより、人生そのものです。
生き方そのものを反映します。

3番目のように打てる人はごくわずかです。
教えてもらっても中々このようには打てません。

なぜなら、それはその人の生きざまそのものだからです。
棋風って、強さの尺度じゃなくて生きざまのこと。

棋譜にはあなたがどんな生き方をしてきたかが表れてしまいます。
強さと品格は別のもの。

強くても品格のない碁は疎まれます。
あの人とは打ちたくないね・・・と。

きちんとトレーニングすれば短期でも囲碁は強くなれますが、
品格は一朝一夕には作れません。

アマとして、趣味として、楽しむのなら
強さに拘らずに品格のある碁を目指してください。

それが強さにもつながることにやがて気がつきます。

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