トップページ >囲碁エッセイ> 第89号  いい加減、目覚めなさい!

第89号  いい加減、目覚めなさい!


(女王の囲碁教室)

囲碁の勉強、ちゃんとしていないと、
何か勝てそうもないなァ、という気がしてきます。
普通はそうですよね。

ちょっと勉強すると、何か勝てそうな気がしてきます。
気がするだけなんですが・・・

ところが、
ものすごく勉強すると・・・
(そんな経験ないかもしれませんが)
これがまた、どうしても勝てない気がしてくるから不思議です。

どんなに勉強しても、相手も勉強していたら互角じゃないか。

何か変わった手を打たないと勝てない。


たとえ1日でも本気で囲碁を勉強したことのある人ならそういう思いにかられた経験があるかもしれません。
その結果、せっかく勉強した布石や定石を知っているのに打たないで、
その場の欲に駆られた手を打って、工夫したと自分では思い込んでしまうことになります。

定石は知っているから、打とうと思えば打てる。
でも、何となく打ちたくない、打てない・・・

これって、何か分かりますか?

そう、催眠術です。
抵抗しようと思えば抵抗できる。
催眠術にかからないようにしようと思えばいつでもできる。
でも、逆らうのが面倒くさい。

言われるままにしているのが心地よい。
催眠術にかかるというのはそういう状態。
催眠術の原理は暗示です。

囲碁を学ぶほとんどの人が催眠術にかかっています。
何か変わった手を打たないと勝てない。
そういう自己暗示にかかった人は知っているのに定石を打てないのです。
その場の気分や成り行きで打っている人は、
催眠状態で打っているようなもの。

あまりにも当たり前の定石や正しい手というのは
かえって打ちにくいのです。

「打つぞ!」
という確たる意思と自信と気合を持って
打たなければ打てないものなのです。

当たり前の基本手の積み重ね、それが強さの成分。

強くなるということは、催眠状態を自ら解いて、
意識して自分の知っている正しい手を打てるようになることなのです。


17:33 | Page Top ▲