July 21, 2007
第92号 同時はセーフか、アウトか
囲碁において、 カカリ、シマリ、ハサミ、ウケ これは基本中の基本。 でも、ここが覚えられずに止まってしまう初心者がけっこう多いのです。 野球なら、ストライク、ボール、セーフ、アウト に相当する用語です。 ストライク、ボール、セーフ、アウトを覚えられない人、いるでしょうか。 ここは挫折するところではありません。 難しいとか分からないとかの次元ではない、たんなる定義です。 最初から完璧に進めようと思うと、こんなところで止まってしまうのです。 定義に理屈はありません。 人の名前と同じです。 あなたはどうしてロミオなの! ってジュリエットの有名なセリフがありますが、 ・・・これは別の意味です。 ちょっと脱線しました。 そういうものだという割り切りも必要です。 野球用語でも深く突き詰めると・・・ 同時はセーフか、アウトかと問われて答えられる人はほとんどいません。 マニアックな人は同時はセーフだと言います。 でも、プロの審判に聞くと、 「同時はありえない。必ずどちらかが早い」 と答えるはずです。 同時の存在を認めると、紛らわしいケースはすべて同時と判定すれば楽になりますがその結果、判定はいい加減になります。 実質的に正しい判定をしようと思えば 同時はセーフか、アウトか、 なんて定義は無用の長物です。 形式や定義にとらわれると本質を見失います。 囲碁も同じです。 本当は奥が深いですが、最初から用語を難しく考える必要はありません。 囲碁用語は囲碁が面白い、楽しいと思えば気がつかないうちに覚えているはずです。 カカリ、シマリ、ハサミ、ウケこの4つの囲碁用語が 学生時代のキライな科目の勉強のように覚えられないのなら、 今は囲碁をやめたほうがいいです。 イヤイヤ続けると二度と見たくないほど囲碁が嫌いになって、 再び始める機会まで失うことになります。 興味があればどんどん覚えられます。 囲碁は娯楽。 泣いて覚えるものではありません。 |