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第2号 棋力に合った棋書の選択

初心者の方が読んでいる囲碁の本を知る機会がよくあります。
難しくて途中で放ってしまいました、などと言うので書名を訊くと有段者向けの棋書だったりします。
これは珍しい話ではありません。

棋書の選択はとても大切です。
入門書と言っても種々あり、好みや向き不向きがあるので
「これがいい!」
と一概に言えないのですが、レベルを間違えると悲劇です。

せっかく囲碁を始めようとしたのに最初から有段者向けの棋書なんか読むと、
「こんな難しいのならや~めた。。。」
ということになってしまいます。

レベルを明記すると購入者層が限定されて売上が伸びないので、レベルを明記しなかったり、無理と思える広範な棋力範囲を指定している棋書も多く、売らんかなの著者や出版社にも責任があります。

しかし、背伸びしすぎる初心者が多いのも事実です。
有段者向けまたは上級者向けと明示してあるのにそれを分かって買う初心者もいます。
早く強くなりたいという気持ちの表れなのでしょうが、逆効果です。
最初は分かりやすければ分かりやすいほど良いのです。
それこそ、「漫画囲碁入門」みたいなものでも十分OKです。

初級を終え、10級前後になると背伸びしすぎる人はさらに増えます。
「初段をめざす」
という言葉が何と魅惑的なことか。
熱心な人ほど難しすぎる棋書を選んでしまう傾向が強いようです。

「初段をめざす」と銘打った本は棋書の花形で一番の売れ筋ですが、実はその前に10級から5級くらいまで棋力を引き上げてくれる棋書が必要なのです。
しかし、このレベルの棋書が少ないこともあって背伸びしすぎる人が増えてしまいます。

新しいことばかり書いてある本を読みこなすのはストレスがかかり、意外と内容を消化できません。初級者が有段者向けの棋書を読むのは相当ストレスがかかるはずです。

これに対して、知っていることが多く書いてある本を読む(復習)のは楽で、その中にある新しいことは新鮮に感じ、ほとんど無理なく吸収できます。
また、分かっているはずのことでも、何度も読むことによって自分の理解に誤りがあったことに気がつくことも少なくありません。

一般的に言えることですが難しい本を読むより、やさしい本を繰り返し読む方がかえって身に付きます。
囲碁の場合は特にその傾向は顕著です。

大体理解できるけどちょっとだけ自分の知らない新しいことが書いてある本、それが「自分の棋力に合った本」であり、棋力アップにも効果があるのです。
背伸びするならほんの少しずつにしましょう。





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